金型・部品加工業専門コンサルティング

金型・部品加工業専門コンサルティング(加工コンサル)は、金型メーカーや、マシニングなどの機械加工業を専門とする経営コンサルタント事務所です。

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金属プレスメーカー(量産・号口)の診断チェックシート(支援機関向け)

FAQ

金属プレスメーカー(量産・号口)の診断チェックシート(支援機関向け)

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こんにちは、金型・部品加工業 専門コンサルティング、

代表コンサルタントの村上英樹です。

 

今回は、業績格差の激しい金属プレスメーカーに焦点をあて、

元・金型技術者の視点から、これまでの経営診断の視点とは少し違ったアプローチの

経営診断チェックシートをつくってみました。

 

それでは、どうぞ。

  1. 小ロットでも、単発ではなく順送で量産している。
  2. 型段取りにフォークリフトを使わない。
  3. 使用途中のコイル材の交換を苦にしない。
  4. カス上がりなど、金型のトラブルが少ない。
  5. 腕のいい金型屋さんを囲い込んでいる。
  6. 不良の社外流出が少ない。
  7. 新規顧客獲得のためのトップセールスを常にしている。
  8. 急な計画変更に柔軟に対応できる体制ができている。
  9. カラクリによる無人化の仕掛けをうまく多用できている。
  10. 複合材のインサート成形など、やっかいだが単価の良い仕事も持っている。

 

では、詳しく見ていきます。

 

1.小ロットでも、単発ではなく順送で量産している。

これにより、無人化で空いた作業者を別の単発工程などにあてることができ、

その分、多くの仕事を受注することやや内製化が可能になります。

 

逆によくない例としては、

例えば、「1ロット1000個程度なら迷わず単発プレス」といったような

固定的な考えになってしまっている状況です。

小ロットでも迷わず順送にできる会社が儲かっています。

 

ただし、そのためには、

  • 型交換の時間を最低でも30分以内にする。
  • コイル材を途中でも苦にせず交換し、しかも迅速に行う。

などの技術が必要です。

 

儲かっているプレスメーカーは、1台のプレス機に対し、

順送段取り替えを1日に5回以上行っています。

 

このために、小ロット製品でも無人化生産ができ、逆に手の掛かる

単発プレスに人を張りつかせることができます。

(後述しますが、そういった単発プレス仕事は比較的単価が良い場合が多いです)

 

この段取り替えの速さは、実際に作業したことのある私からしますと、

とても脅威的に感じます。しかし、儲かる企業はこれを実現しているのです。

 

逆に単発プレスは、例えば、4工程の場合、通常の短納期対応のため

1個流しをすると、4人が張り付くことになり、限りある作業者が多くとられ、

受注を増やしたくてもなかなかできなくなります。

 

そのため、売り上げが上がらなくなる、とこういうわけです。

 

2.型段取りにフォークリフトを使わない。

これは実際に私が経験あります。フォークリフトを使うと型交換が遅くなります。

 

理由は次のとおりです。

  • リフトの順番待ちが多発する。
  • フォークとボルスターとの高さ合わせなど、位置調整に時間がかかる。
  • 段取りできる作業者が限られてしまい、効率性が低下してしまう。

などによるものです。

 

逆にリフトを使わないメーカーは、専用のチェンジャーや台車を使っており、

クレーンやフォークリフトなど動作に時間がかかる、しかも順番待ちが起こる

共有設備を使いません。

 

3.使用途中のコイル材の交換を苦にしない。

これを苦にすることでさまざまな弊害が生まれます。例えば、次のとおりです。

  • コイル材を最後まで打ち切るため、余剰在庫が生まれ、現金化が遅れる、
    余計な残業が増える、在庫スペースが増え効率性が犠牲になる、
    などの弊害が生まれる。
  • 小ロット製品は、単発にしたくなり、順送による無人化をしなくなる。

などです。

 

逆に、苦にしない会社は、コイルチェンジャーにも投資をしていますし、

外段取り化のための工夫を凝らしています。

 

4.カス上がりなど、金型のトラブルが少ない。

金型のトラブルは、長時間の作業停止時間を生みます。

 

まず業績の厳しいプレスメーカー様の多くは、このトラブルが多いです。

しかし、仕方のない側面もあります。

 

昨今の単価引き下げにより、金型にかける費用が少なく、逆に金型メーカーの

立場だった私からしますと、「えー!順送でこの値段!?」というような引き合いが

多くなりました。

 

それでも、仕事が空いてしまうタイミングになると、泣く泣く受注する時もあり、

シビアなコストで製作する型は、安定性が犠牲になることもあるかもしれません。

 

そのような中でも、儲かるプレスメーカー様は、力のある保全部門がいることが

多いです。逆にトラブルの少ない金型に改修してしまう、修理が迅速、などの

強みを持っています。

 

5.腕のいい金型屋さんを囲い込んでいる。

これについても、「商売上手」な経営者様は抜け目がありません。

 

どこで知り合ってくるのか。紹介?呑み屋?いろいろなチャネルをお持ちの

経営者様は、コイル材などの材料にしろ、塗装業者にしろ、自分が不利にならない

ようなパートナーをちゃんと持っています。やはり「商売上手」です。

 

製造現場を拝見させていただくと、「これは上手い型屋さんを使ってるなぁ」と

関心させられることがあります。

 

逆に、

  • ステージ数が多くて長い順送型でしかも曲げ絞り深さが深いのにも
    かかわらず、ストリッパプレートが1枚構造になっており、そのストリッパ
    プレートが激しく傾斜しながら上下稼働している。
  • 厚板、ハイテン材の抜き工程があるのに、バッキングプレートが熱処理
    されていない。
  • メンテナンス中の金型を拝見すると、丸パンチや入れ子構造の抜き用
    パンチがコーキングによって調整されている。

と、いったような金型を使われてるのを拝見しますと、これは生産余力をつくる

どころか、日々常にトラブルシューティングに追われ、その対応に四苦八苦

していそうだなと想像してしまいます。

 

やはり、腕の良い金型メーカーをパートナーに持つことはとても重要です。

 

6.不良の社外流出が少ない。

私も経験ありますが、これによるもっとも大きな弊害は、

  • 作業が停滞し、時間ロスが生まれ、受注量・外注費用に悪影響が出る。
  • エース級の作業者や型段取りできる工場長クラスが顧客に走り、
    残された作業者の効率性が極端に落ちる。

などです。

 

やはり儲かっている会社は、工程品質が確立されている、そもそも金型トラブルが少ない、

検査部門のモラールが高い、などの管理面、メンタル面、技術面がしっかりしています。

 

7.新規顧客獲得のためのトップセールスを常に行っている。

やはり、これは重要です。儲かる会社のトップである社長は、外に出て、

単価の良い仕事に出会うチャンスを探っています。

 

「どこでその仕事を掴んだんですか?」という質問に、「たまたまだけどさぁ・・・」と語り出す

経営者様は少なくありません。

 

8.急な計画変更に柔軟に対応できる体制ができている。

突発仕事や急なぶっこみは、どの中小企業でも例外なく存在します。

しかし、儲かる会社はグチをこぼしながらも、それを受け止め、さばける体制をつくっています。

 

逆に業績が厳しい会社は、恨み節だけで先に進んでいないケースをよくお見受けします。

 

「あの会社は儲かってそうだなぁ」に見える会社も、例外なく飛び込み仕事はあると思います。

要は、これを受け止め、どう対処するかです。

 

9・カラクリによる無人化の仕掛けをうまく多用できている。

これも「商売上手」かどうかです。

「商売上手」な経営者様は、自分でつくってしまうか、これも呑み屋で知り合うのか、

紹介してもらうのでしょうか、サッとつくってくれる業者を持っています。

 

からくり仕掛けによる無人化ができれば、その空いた人員を別の単発工程に

まわすことができ、受注量を増やすことができます。

 

10.複合材のインサート成形など、やっかいだが単価の良い仕事も持っている。

これは会社の姿勢によります。

平均的にプレスメーカーに限らず、切削加工などにおいても、やっかいな製品は

単価が良い傾向にあります。

 

理由はシンプルです。そういった仕事は、やっかいな分だけ、競合相手が減るためです。

 

例えば、支給されたプラスチック部品を鉄材料でプレスによって挟み込むなど、

単発プレスで人が張り付き、効率性・品質管理で難易度の高い仕事に手を挙げる

会社は少ないと思います。

 

しかし、そういった仕事こそライバルが減って、価格競争になりにくい仕事と言えます。

 

 

以上、ちょっと変わった視点での金属プレスメーカーの経営診断チェックシートでした。

 

私が一番言いたいのは、経営診断や経営改善計画を作成する際に、元々不効率な

生産をしているプレスメーカー様に対し、例えば、ABC分析による粗利益の把握、

それによる価格交渉や撤退戦略をするコンサル手法は、私自身が以前勤めていた

会社で味わっていますが、処方箋になりませんでした

 

もし業績の厳しい会社様があって、

そもそも儲かる会社が当たり前のようにやっていることをやっていないので

あれば、それはどこを切っても、業績改善は難しいと思います。

 

カンフル剤となる短期的な方法もないわけではないので、もし気になる方は

お気軽にご連絡をくださいませ。

 

プレスメーカー様のための経営診断チェックシート、もしよろしければ

使ってみてください。

 

金型・部品加工業 専門コンサルティング【加工コンサル】
代表:村上 英樹(中小企業診断士、元・プレス金型技術者)
愛知県刈谷市高松町5丁目 TEL 0566-21-2054

 

 

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