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FAQ

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型技術2018年3月臨時号コラム「金型加工用NCデータ作成における省力化のポイントと実例」

 

今回は金型製作における機械加工用NCデータ作成の省力化をテーマに執筆させていただいた。NCデータとは主に、NCフライス、マシニングセンター、ワイヤー放電加工機、型彫り放電加工機などを動かすための動作プログラムを指す。

 

このNCデータ作成作業においては、工作機械に直接人間が打ちこむ場合もあるが、近年CAD/CAMを使うことが多くなった。したがって今回、CAD/CAM作業を前提にした省力化を中心にまとめている。

 

今回、NCデータ作成の省力化にあたり、金型製作における様々なNCデータ作成の状況に応じ、どのようなアプローチで省力化を図っていくべきか、またそれを実現するソフトウェア技術にはどのようなものがあるかなど、実際に運用している企業の事例を織り交ぜながら紹介していきたい。

 

状況に応じたNCデータ作成作業のパターン

まずは、普段行われているNCデータ作成作業のパターンを整理してみよう。

 

パターン

ここ数年、多くの金型メーカーで取り組まれている3次元の金型設計も、かつては2次元設計であったことから、現場に提供されていたのは、紙仕様の金型図面や部品図であった。

 

これにより現場では、金型構造部を構成するプレート類の加工について、紙の図面を見ながら工作機械に直接プログラムを打つか、2次元用のCADデータであるDXFデータを設計担当からもらい、2次元用CAD/CAMにそのデータを取り込み、NCデータを作成していた。今も2次元設計が主体の金型メーカーは、このパターンで作業している。

 

パターン

また、金型構造部は2次元設計であっても、例えばプラスチック成形金型やダイカスト金型における製品意匠面の機械加工においては、立体的な自由曲面に対応できる3次元加工が必要になるため、意匠面のあるキャビ・コアの3Dモデリングを行い、3次元CAD/CAMを使ったNCデータ作成を行う。それ以外の構造部(主にプレート類や小物部品)は、紙図面や2次元CAD/CAMを使ったNCデータ作成を行っている。

 

パターン③

近年、金型構造部においても設計の3次元化が普及してきたため、上記パターン①②とは異なり以下のような方法がとられている。

 

  • 金型全体設計は3次元で行うが、各部品については、加工現場で従来の手順が踏めるように2次元図面を作図するパターン。金型全体図は3次元データで現場に提供するか、もしくは紙図面で作図する。

    NCデータ作成作業については、前述したパターン①②とほとんど手順は変わらない。プレート類や小物部品については、従来の2次元加工の手順で行い、自由曲面が存在する金型意匠面についてのみ、3次元CAD/CAMを使ってNCデータを作成する。

  • 金型全体設計は3次元で行い、加工現場に対しても3次元データで提供するパターン。この場合、現場で扱うCAD/CAMは3次元に対応している必要がある。このパターンは、主に金型メーカーから、他の機械加工業者に加工依頼する場合にとられることが多い。

    この場合のNCデータ作成作業において加工現場は、2次元図面に変換するか、3次元モデルのまま扱うかで手順は異なる。

    2次元図面に変換した後の手順は、前述したパターン①②と同じである。しかし、3次元モデルのままNCデータを作成する場合では、Z方向の情報を人間が手入力しなくて済む。

  • 金型構造部の設計を行う際、設計者がボルトやノックピンなど標準部品を配置する場合に、穴加工や切削加工などの加工属性まで割り付ける「フィーチャー設計」を行うパターン。
    このパターンは、金型メーカーの社内プロセスにおいて、設計と加工現場で同じCAD/CAMを使用している場合にとられることが多い。

 

省力化で取り組むべきこと

ここまで色々なNCデータ作成のパターンをみてきたが、それぞれの作業パターンにおいて、省力化のために取り組むべきことを見ていこう。

 

パターン①(2次元の紙図面もしくは、2次元CADデータでNCデータ作成する場合)

このケースにおいては、目新しいソフトウェアの機能開発も少なくなってきているが、パターン③に出てきた3次元のフィーチャー設計は、2次元設計でも行うことができる。

具体的には金型構造設計の際に、キャップボルトやノックピンなどの標準部品を平面図に配置すると、例えばプレス金型であれば、ストリッパー、パンチプレート、バッキングプレートなど、各階層のプレートそれぞれに加工定義(タップやキリ穴、ザグリ穴など)が付与される。またその部品と加工に対応した断面図が、側面図や正面図などに自動作図される。

 

こうした機能を使うことで、改めて加工現場にてゼロからCAM定義を行うことなく、加工担当者は加工ワークの向き、加工原点の設定、加工定義の調整などで済む。

 

CAM上の加工定義においては、従来手作業で行っていた操作を可能な限りマクロ化することが望ましい。また、操作マクロや加工条件を担当者間でシェアすることで、全体の効率化につながる。

 

パターン②(プレートや小物部品は2次元加工、金型意匠面のみに3次元加工を行う場合)

プレートや小物部品に対する2次元加工の省力化の方向性は、上記のパターン①と同じである。

 

金型意匠面に行う3次元加工のCAM作業省力化については、まずはやはりマクロ化は必要である。

例えば、荒取り→部分荒取り→中仕上げ→仕上げ加工→狭小部の削り残り加工といったプロセス・使用工具・加工条件は、標準化できることが多く、データ作成の都度定義するのは時間の無駄と言える。

それぞれのCAMが実装している加工プロセスの保存と呼び出し機能をフル活用すると共に、最も安定したプロセス・条件を社内でシェアするべきである。

 

また、かつては3次元加工のCAM作業において、前工程で仕上がっている面に工具軌跡を触れさせたくない、凸のピン角形状にダレを発生させたくないといった理由から、本来の加工形状にはない、工具軌跡を制限するためだけの、通称ダミー面と呼ばれる一種の蓋のような役目をする形状を作成しながらNCデータ作成することもある。しかし近年、CAMによってはダミー面と同等の機能もあり、活用したいところである。

 

パターンケース(イ)(金型設計から3次元設計を行い、加工現場に3Dモデルで渡す場合)

この場合において、2次元CAMを使ってデータ作成を行う場合は、3次元モデルを一旦2次元の状態に変換しなければならない。NCデータ作成省力化のためには、こうした事前準備を迅速に行うことも重要である。

 

3次元に対応できるCAMを使って2次元加工を行う場合、CADモデルをCAMに取り込む際、フィーチャー設計に近い状態で取り込むことができれば、人の操作で行う加工定義を省力化することができる。

例えば、モデル上の各面の色で加工種類を認識する機能がある。穴であれば、タップ穴やリーマ穴の認識などがあり、ポケット加工などのエンドミル加工においては、▽の粗い加工面で良いのか、▽▽や▽▽▽の仕上がり面まで必要なのかの認識がある。

 

パターンケース(ウ)(金型設計で3次元のフィーチャー設計を行う場合)

この場合のプレート類の加工においては、最も省力化できる余地が大きい。

 

フィーチャー設計された部品のCADモデルを受け取った加工現場のCAM上では、各プレートをフィーチャー認識させると、例えば穴加工であれば、タップ穴やリーマ穴など穴種類をモデルから認識させることができ、センター穴→ドリル穴→タップ加工といった、連続した加工プロセスが自動で定義される。

こうした機能を使うことで工数削減はもちろん、現場での加工ミスや漏れを減らすことも可能になる。

 

取り組み指針に沿ったCAM機能の選び方

では、先ほどまで挙げてきた「省力化で取り組むべきこと」を実現するCAD/CAMの機能にはどのようなものがあるのか、具体的にみていこう。

 

2次元設計でのフィーチャー設計機能(パターン①での対応)

2次元設計の効率性と3次元モデルの利便性を合わせ持ったシステムとして、(株)C&Gシステムズ社のEXCESS-HYBRIDⅡが知られている。こちらのCAD/CAMを使用することで2次元ベースのフィーチャー設計が可能になる。

その他には、キャムタス(株)社のSpeedy mill/winの「プレート分解」機能などが使われている。

 

フィーチャー設計の導入にあたり使用するCAD/CAMを選ぶ際には、運用までの立ち上がり期間をできる限り短縮できるソフトを選ぶべきである。

筆者が聞く限り、フィーチャー設計に取り組んだ全ての企業がうまくいっているわけではない。うまく立ち上がらずに、従来の方法に戻ってしまうことも少なくない。

失敗する理由の多くが、運用前のデータベース登録作業の大変さがあり、普段の金型業務と並行しながら行わなければならない場合が多い。

 

そこで、CAD/CAM選定にあたっては、①販売ベンダが深い金型の知見をもっていること、②ミスミ部品など初期設定で大半のデータベース登録が済んでいるといった要件を満たすシステムを選ぶべきである。

 

試作板金と量産用プレス金型の外販を両立し事業を行っているユーアイ精機株式会社(愛知県尾張旭市 TEL0561-53-7159)では、EXCESS-HYBRIDⅡを駆使し、3次元でモデリングする製品意匠面と、2次元で加工する金型構造部をそれぞれ切り分け、効率的なNCデータ作成を行っている。協力メーカーに設計を外注する際も、同じEXCESS-HYBRIDⅡを持つ金型メーカーに依頼しデータベースを共有することで、フィーチャー設計システムを活かせる外注政策をとっている。

 

3次元CAMでの省力化(パターン②での対応)

  • 加工プロセスの保存・呼び出し

3次元CAMでの省力化においては、まず加工プロセスの保存・呼び出し機能は活用したいところである。筆者が使っているOPEN MIND社のhyperMILLにおいては保存した加工プロセスを呼び出すことで、加工対象のモデルを変えても、使用工具・加工条件・加工定義(等高線荒取り・走査線仕上げ加工など)を使いまわすことができ、迅速なCAM作業を行うことができる。

こうした機能を使い、被削材種、ワークサイズ・特徴、部品種類によって、保存プロセスを多数用意しておき、CAM作業者間でシェアすることが望ましい。

 

筆者がサポートさせていただいた(株)瑞木製作所(愛知県尾張旭市 TEL 052-771-8410)では、AUTODESK社のHSMWorksを使用しているが、このCAMは荒取り加工パスに定評があり、加工に関する細かなパラメーター調整ができる点も特徴である。

 

半面、部品によって細かく定義されたパラメーターや、同社が扱う航空機部品に多い薄肉形状の加工においては、膨大な数の加工プロセスになることも多いが、CAM作業の都度、新たに定義していては、加工条件のばらつきリスクはもちろん、作業時間のロスも大きい。

そこで同社は、HSMWorksのプロセス保存機能を活用し、効率的なNCデータ作成作業を行っている。

 

  • ダミー面作成作業を無くす

ダミー面の作成については、古くから当たり前の作業として行われてきたが、その作業を不要にできる機能がCAMに実装されている。 筆者の経験では、(株)牧野フライス製作所のFFCAMが持つ「パス作成補助機能」が便利であった。

 

例えば、加工するワークと同じサイズでモデリングされた3Dモデルを加工現場が受け取った場合、加工軌跡を若干はみ出させたいときがあり、こうした際に使えるパスの「延長」機能や、3Dマシニング加工の前工程、例えば研削加工などで仕上がっている面に触れさせないパスを「面から離す」機能などがある。

 

また、モデル上は凸のピン角になっていても、工具の加工軌跡が円を描き、ダレができてしまう部位においても、きれいなピン角が出せる加工軌跡が出力できる「等高線角だし・投影角だし」機能がある。

 

3次元設計データを他システムで扱う場合の省力化(パターン③ケース(イ)での対応)

2次元CAMを使用する加工現場において、3次元CADデータを受け取った場合、(A)三角法による2次元図面に変換する、(B)2次元図面に変換することなくCAMに取り込みデータ作成作業を行うといった方法があるが、やはり(B)の方法が省力化には望ましい。

 

筆者も使用している(株)エリジオン社の2次元CAD/CAMキャメストには、「3D活用エンジン」という機能があり、3次元CADモデルをDXFデータなど2次元用のCADデータに変換することなくそのまま取り込むことができ、CADモデルが持つ面の色情報、Z深さ情報などをダイレクトに加工定義に反映させ、CAM作業の大部分を省力化することができる。

 

また設計からのCADデータを、加工現場が3次元データで受け取り、3次元のCAMでNCデータ作成を行う場合、キャメストの3D活用エンジンのように、モデルの面の色情報、穴やポケットなどの深さ情報を、ダイレクトにCAMに反映させることができれば、作業の省人化につながる。

 

hyperMILLには、フィーチャー認識機能があり、マクロ機能と併用することで、3Dモデルを取り込んだ状態から、プレートに必要な加工定義を一気に自動で作らせることができる。現状の機能では、ポケット加工などエンドミル切削については、狙いの表面粗さに応じた加工手順まで完全に自動で反映させることは難しいが、穴加工については設定次第で、かなりの自動化を行うことができる。

図  hyperMILLによるフィーチャー機能を使用したところ

 

3次元設計でのフィーチャー設計機能(パターン③ケース(ウ)での対応)

3次元設計の本来のメリットを出すことは、設計作業単体だけでは難しく、後工程、特にデータ作成やトライ作業を設計段階に取り組むことで効果を発揮できる。

 

3次元のフィーチャー設計を行うことの加工現場でのメリットは、2次元のフィーチャー設計と同様に、加工定義が済んだ状態でCAM作業に入れる点である。残る加工現場の作業としては、実際に加工するワークの向き、加工原点、実際に使用する機械に応じた工具設定・加工定義の調整などで済む。

 

筆者がコンサルティングを行っている株式会社 建和(愛知県安城市 TEL 0566-92-6295)では、ペーパーレスの3次元設計のメリットを最大限に活かしたフィーチャー設計を行っており、プレス金型において、特にリードタイム短縮にこだわった取り組みを行っている。

 

まとめ

ここまでNCデータ作成における省力化の例をみてきたが、CAM作業はいかに効率化できても、実際に加工した金型自体が必要品質を確保できてようやく要件を満たすことができる。

そのためには、被削材の種類や使用工具、加工に使う工作機械、加工形状・クランプ状態など、様々な要因がからみ、従来は加工技術者の判断なくしては対応ができなかった。

 

しかし一気に全部ではないが、それらのノウハウは徐々にデータ化され、標準化されてきている。例えば、Mashining cloudやcim sourceといったインターネットを介したサービスでは、加工形状、被削材、加工プロセスに応じた推奨工具と条件をダウンロードできる。

 

こうしたサービスによって、従来技術者の経験によって蓄積されてきた「引き出し」も、公開された情報として標準化されていくのかもしれない。

 

こうした知識・情報の標準化やCAMの機能向上によるNCデータ作成の省力化が進んでも、筆者も含め、加工技術者の個性は発揮できるよう切磋琢磨していきたいところである。

 

 

CAMを使った3D加工における工数に配慮したパスの作り方

 

今回は、CAMを使い、ボールエンドミルによる自由曲面などの3次元加工を行う際に、工数に配慮したパスの作り方について書いて手順をまとめてみました。

なお、自由曲面などの3次元加工というのは、例えば、下図のようなボールエンドミルでないと加工できない形状を指します。

 

さっそく手順をみていきたいと思いますが、当事務所のクライアント企業さまには、5軸マシニングを使っている事業者さんもみえるので、

  • 3軸加工の場合
  • 5軸加工の場合

それぞれに分けてみていきたいと思います。

 

① 3軸加工の場合

  1. 突き出し長さ4Dで加工できる部位・エリアを抽出して加工する。

    理由:最もカタログ値に近い送り速度が出せるため。
    φ10ボールエンドミルにおける工具突き出し長さ等高線加工における加工エリア

  2. 次に、突き出し長さ6Dを目安に、この長さで加工できる部位・エリアを抽出して加工する。

    理由:ステップ1.の送り速度の10~20%減ていどで加工できるエリアを確保するため。
    工具突き出し長さ6Dの様子突き出し長さ6Dの加工エリア

  3. 突き出し長さ8D以上で加工する部位を抽出する。

    理由:残った部位を、やむなくステップ1.の30~50%以上減の速度で加工するため、出来る限り少ない範囲にしたい。
    工具突き出し長さ8Dの様子

 

② 5軸加工の場合

  1. 3軸加工と同じく突き出し長さ4Dで加工できる部位を抽出し、5軸機能は使わず、まず3軸加工における「等高線加工」を行う。

    理由①:5軸加工は便利である反面、主軸やテーブルなど、精度や各軸同期速度のベースとなる旋回軸・傾斜軸が同時に駆動する加工であるため、寸法確保・加工時間への影響が大きい。そこでまずは、出来る限り動かす軸が少ない加工を行い、加工品質・送り速度の安定を優先する(特に金型部品など)。

    理由②:3軸加工の仕上げ工法については、一般的に「等高線加工」と「走査線加工」があるが、品質優先のために「等高線加工」をまずは採用する。

    走査線加工」はXYZが同時に動くことが多いが、「等高線加工」は基本的にZ軸位置を決めたあと、XY軸のみで軌跡をつくる。そのため「走査線加工」よりも「等高線加工」の方が寸法精度を確保しやすいため。

    理由③:突き出し長さ4Dまでであれば、最もカタログ値に近い送り速度が出せるため。

  2. 突き出し長さ4Dで加工できる部位を抽出し、5軸機能は使わず、3軸加工における「走査線加工」を行う。

    なお、「等高線加工」と「走査線加工」では、「等高線加工」が先で「走査線加工」は後に行う。これは「走査線加工」における壁面付近の安全を確保するためであり、「等高線加工」を先に行っておく。

  3. 突き出し長さ4Dの同じ工具のまま、5軸機能を使って干渉回避を使った加工を行う。

    5軸加工よりも3軸加工の方が加工精度が良いため、カタログ値に近い送り速度で出せる工具突き出し長さで加工できるエリアを、3軸加工で先に行っておき、その工具で届かないエリアを5軸加工で行うという手順をとる。
    5軸加工を使った加工エリア

  4. 突き出し長さ4Dの同じ工具で加工できるが、切削時の工具接触周長が多くなってしまう狭い凹部の加工が存在すれば、そこを抽出し、オープン形状部を加工する際の1/3ていどの送り速度を目安に、限定したエリアの加工を行う。

    なお、それにあたり、上記ステップ1.~3.において、当該エリアは除外しておき、ステップ1.~3.ではカタログ値の送り速度を出せるようにする。

    理由①:最もカタログ値に近い送り速度が出せるエリアを出来るだけ多く確保するため(あらかじめ狭い凹部を除外しておく)。

    理由②:削り残りが出やすくゼロカット再仕上げの頻度が多くなる部位を、あらかじめ分けておくため。

 

以上、CAMを使った3D加工における工数に配慮したパスの作り方をまとめてみました。

加工目に配慮した加工パスの演算ができるようになった次は、やはりビジネスとして、加工時間に配慮したパスが出せるようステップアップしてみてはいかがでしょうか。

 

もし実際の加工モデルを見ながら、具体的なアドバイスが欲しいという場合は、お気軽にお問い合わせください。

 

※ 実際の加工においては、工具材種だけでなく、被削材の物性、機械剛性、工具の消耗状態、被削材のクランプ状態などの外的要因で、如何様にも状態は変化するため、実際の加工においては、自己責任のうえ、充分な確認・検証を行ったうえで、加工してください。

 

金型・部品加工業専門コンサルティング

技術コンサルタントshoei

代表コンサルタント:村上 英樹

 

 

パンチ側のワイヤーカットにおけるつなぎ位置について

 

当事務所では、ワイヤーカット加工におけるスタート穴と、それに伴う軌跡終りのつなぎ位置について、どこでつなぐのが良いのか、よく相談を受けます。

 

そこで、次は今話題のクラウド系低価格3次元CADであるFUSION360を使って、定量的に確認してみることにしました。

 

なお、ダイ側については、歪むであろう量を見込んで荒取りを行ったのち、2ndカットおよび3rdカットで仕上げるのが良いと思います。

 

したがって今回は、パンチ側の形状で確認してみることにしました。

 

とりあげた事例は、次の2パターンです。

パターン①として

ワイヤーカット歪みとつなぎ位置_1

パターン②はこちら

ワイヤーカット歪みとつなぎ位置_2

 

形状の前提条件として、テーブルにクランプする側は、35ミリの残り代をつけており、そうでない外周側は、最小5ミリの残り代をつけています。

板厚は、プレス抜きパンチに多い60ミリにしています。

 

パターン①のコンセプトとして、段取りの際、水流を出しながら、上部ノズル位置をスタート穴中心に手動で移動させる際、ワーク外から見やすいので、よくこの外側の位置にスタート穴を設けることがあります。それを再現しました。

 

パターン②のコンセプトとしては、パターン①の反対側に持ってくることで、どのように強度が変わるのか見るために、この位置にしました。

 

なお、スタート穴を対角にしていないのは、今回特に、歪みを再現した際、ある程度大げさに変位させるためです。

 

結果は次のようになりました。

まずパターン①

ワイヤーカット歪みの結果1

 

次にパターン②

ワイヤーカット歪みの結果2

 

これを見ると結果は明らかな違いが出ました。

 

切り出したパンチ形状に、同じ数値の応力をかけているにもかかわらず、

パターン①の方は、外周部の残り代が5ミリしかない部位の変形の影響もあり、最大0.048ミリの変位が出ています。

パターン②の方は、クランプしている側、残り代35ミリある側のみで受けているので、最大変位量はわずか7ミクロンで済んでいます。

 

切り出した際、それだけの応力変形があるのかどうかということもありますが、そもそもつなぎ位置の違いによって、これだけ違いが出るという傾向を、今回は見ることができました。

 

今回の解析の結果から、もし高精度なパンチ形状を加工しなくてはならないときは、素材が応力変形の影響をうけない部位につなぎを、可能であれば複数個所設け、機械精度に応じて2ndカット、3rdカット、場合によっては、4thカットを行って仕上げるという手順が良いのではと思いました。

 

前回の検証でも書きましたが、素材の材種、板厚、熱処理の有無など、諸条件によって結果は異なってくると思います。

また、素材のサイズ、パンチの形状によっても、変形量は変わると思います。

 

ただ、金属の変形については、なかなか可視化できないため、イメージを持ちづらいとおっしゃる方が多いです。

世の中のツールが非常に早い速度で進化を遂げている昨今においては、今回のようにFUSION360などのソフトウェアを使って、傾向を確認してみるのもいいかもしれませんね。

 

※ 実際の加工においては、工具材種だけでなく、被削材の物性、機械剛性、工具の消耗状態、被削材のクランプ状態などの外的要因で、如何様にも状態は変化するため、実際の加工においては、自己責任のうえ、充分な確認・検証を行ったうえで、加工してください。

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代表コンサルタント:村上 英樹

ワイヤーカットを行うプレートにおける端面からインロー形状までの適正な距離について

ワイヤーカットの段取り状態

 

ここ最近、ワイヤーカット加工のインロー形状があるプレートについて、端面からインロー形状までの距離をどれだけとれば良いのかという相談をよく受けます。

いわゆる下図の寸法部位のことになります。

ワイヤーカットの段取り状態

 

実際のところ、プレートの材種、板厚、前加工の状態、熱処理の有無など、多くの影響因子を受けるため、一概には言えませんが、

ワイヤーカット機への段取りの都合上、つまり下ノズルの可動範囲を考慮して、各金型メーカーさんの状況を見ると、20ミリ~40ミリの範囲が多いです。

 

20ミリ以下になると、ワイヤーカットの段取りの都合上、やりにくくなりますし、40ミリを超えると、加工後の変形に対して安心感は増しますが、歩留まりが悪くなるので、材料コストが気になります。

 

そういったところから、20ミリ~40ミリの範囲というところになっているんだと思います。

 

では実際、20ミリと40ミリでは、どれだけ加工後の変形に影響が出るのでしょうか。

そこで、今話題のFUSION360のシュミレーション機能を使い、確かめてみました。

 

パンチプレートでありがちな、25ミリの板厚の炭素鋼の設定で、下図のようなメッシュを作り調べてみました。

ワイヤーカット残り代の解析のメッシュ状態

プレートサイズは300×200ミリ、インロー形状は100×50ミリです。

 

検証内容は、端面からの距離を変えることで、どれだけ変形量が変わるかです。

手順は、次のように行いました。

  1. まず変形はほぼ少ないと思われる、端面から50ミリ付ける設定で、プレートの外側から、3ミクロン以内の変形に収まる圧力を設定しました。
  2. その圧力をもって、端面からの距離を35ミリ、20ミリにしたとき、同じように力を加えるとどれだけ変形が起こるかを検証しました。
  3. また、板厚を変えると変化量は変わるのかを検証するため、プレートの板厚を50ミリ、100ミリに変化させて検証しました。

 

手順1.の結果が下図の状態です。

 

ワイヤーカット残り代の解析による検証_1

FUSION360による結果表示は、見えた目にイメージしやすいようオーバーに変形されます。

最大に変形している箇所は、4ミクロン変形しています。

 

手順2.の結果が下図の状態です。端面からの距離を35ミリにしました。

35ミリを選択した理由は、以前読んだワイヤーカットの高精度加工に関する論文に出てくる実験で、加工変形させないための充分な距離として35ミリを設定していたので、今回35ミリで検証してみました。

ワイヤーカット残り代の解析による検証_2

結果の最大変形量は、約 6ミクロンなので、±0.01ミリの加工公差であれば、充分に収まる変形量になりました。

また、50ミリにした時と、変形量はほとんど変わってないとも言えます。

 

次は、端面からの距離を20ミリにしました。

ワイヤーカット段取り、材料コスト、両方を重視する金型メーカーさんでよくとられている距離です。

ワイヤーカット残り代の解析による検証_3

最大の変形量は、約 13ミクロンでした。

以前、クライアント企業のワイヤーカット担当者さんが、±0.01ミリの寸法公差を要するプレートで、端面からの距離が20ミリでは変形が公差内で収まらなかったというお話がありましたが、この結果からすると、その厳しい寸法公差で加工しなければならない場合、やはり20ミリでは難しかったのかもしれません。

 

さて、ついでに、端面からの距離を5ミリでもやってみました。下図がそれです。

ワイヤーカット残り代の解析による検証_4

最大の変形量は、0.28ミリです。やはりこれだけ歪むんですね。この薄肉の中にどれだけの応力があるのかという話もありますが。

ただ、これがパンチプレートではなく、在庫材からパンチをとるような場合、端面からの距離は捨て側になるので、よく5ミリにしたりしますが、加工経路には気を付けたいものです。

 

ではプレートの板厚を変えることで、変形量は変わるのかどうかを検証した結果ですが、

下図は手順2.の端面からの距離20ミリのものを、プレート板厚25ミリから50ミリに変えた状態のものです。

ワイヤーカット残り代の解析による検証_7

結果は、約 13ミクロンの最大変形量で、プレートの板厚25ミリのときと、ほとんど変わりませんでした。

 

プレートの板厚を100ミリにした結果が下図です。

ワイヤーカット残り代の解析による検証_8

最大変形量は、約 13ミクロンと、やはりほとんど変わりません。

 

ということで、今回の検証ではプレート厚を変えることで、加工変形を抑えることの効果は見られませんでした。

つまり、パンチプレートの厚さを、例えば25ミリから40ミリに厚くすると、ワイヤーカットの加工変形は抑えることができるのか、というと効果はよくわからない、無いかもしれないということです。

 

しかしながら、丸パンチや異形パンチをインローでホールドするようなパンチプレートにおいて、無理に板厚を薄くしたりすると、パンチの直角性が悪くなったり、プレス抜きを行った際に振動によってパンチの刃持ちが悪くなる恐れがあります。したがって、出来るだけプレート厚さは確保したいものです。

 

ちなみに、端面からの距離は同じ25ミリにしたまま、プレート厚を10ミリにしたところ、下図のようになりましたが、最大変形量は、やはり約 13ミクロンでした。

ワイヤーカット残り代の解析による検証_9

 

 

今回私なりの結論ですが、以前読んだ論文の実験どおり、特に高精度に加工するのであれば、端面からの距離は35ミリあれば充分なのではないか、40ミリ以上は取り過ぎなのではないかと思いました。

 

ただし、前述したように、プレートの材種、板厚、前加工の状態、熱処理の有無など、諸条件によって結果は異なってくるはずです。

 

また、もちろんプレートのサイズ、インロー形状のサイズによっても、変形量は変わります。

設計の際には、今回のような方法で、一度検証してから決めるのもいいかもしれませんね。

 

※ 実際の加工においては、工具材種だけでなく、被削材の物性、機械剛性、工具の消耗状態、被削材のクランプ状態などの外的要因で、如何様にも状態は変化するため、実際の加工においては、自己責任のうえ、充分な確認・検証を行ったうえで、加工してください。

 

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【マシニング加工のいまさら聞けないシリーズ】リーマの下穴加工について

 

普段当たり前に加工されているリーマの下穴加工ですが、いろんな会社さんを回っておりますと、実は皆さんバラバラな方法をとっていることが多いです。

 

そこで、今回は、リーマの下穴加工についてまとめてみたいと思います。

 

私の拠点であります、ここ中部地方の加工屋さんでは、主に下記の方法のいずれかで、リーマの下穴加工を行っているようです。

 

例えば、φ10リーマの下穴加工を例にとってみると、

 

  1. φ9.8ハイスドリル→φ10リーマ
  2. φ8ハイスドリル→φ9.8ハイスドリル→φ10リーマ
  3. φ8ハイスドリル→φ9.8エンドミル縦突き加工→φ10リーマ
  4. φ8ハイスドリル→φ9.8仕上げ狙いエンドミル輪郭加工→φ10リーマ

 

上記4.の方法までやっているところは稀ですが、何とか高い位置精度を出したいときに、苦肉の策でやっている会社さんを何社か見たことがあります。

 

やはり最も多いのは、上記1.のパターンではないでしょうか。

 

この方法で怖いのは、ハンドリーマよりも切削性の良いブローチリーマを使ったとき、しかも下穴ドリルの穴が曲がって加工されているときに、それに倣いリーマの位置精度がズレて加工されてしまうことです。

 

そのドリル穴の曲がりを矯正するために、上記2.や3.の方法がとられています。

実際に、それを行っている方から、そうした意図だと聞いたこともあります。

 

特に上記3.は、上記2.のように、矯正するためのφ9.8の穴加工を続けてドリルで行ってしまうと、曲がった穴がまっすぐ矯正されず、追従して曲がったまま追加工をするだけになってしまうことを懸念し、切削する機能を持つエンドミルを使って追加工するという意図があります。

 

では、下穴の矯正加工をドリルとエンドミルで行うことに違いはあるのでしょうか。

 

近所の公設試に確認したところ、ほとんど違いはないとのことでした。

ただし、ドリルよりもエンドミルの方が、芯の太さが太い分だけ、加工負荷による工具たわみが少なく、下穴曲がりが少なくなるのではないか、とのことでした。

 

実際には、ハイスドリルの場合118°の先端角があり、軸方向と回転方向の負荷をバランスしているドリルと、フラットエンドミルで縦突きして行う穴加工の場合では、切削負荷のかかり方も異なります。

 

直進的な穴加工について、フラットエンドミルによる穴加工は、ドリルよりも切削機能は劣ると思いますが、下穴曲がりの矯正という点においては、ドリルよりも縦方向(軸方向)の負荷(背分力)を中心に加工する分、先に加工されている下穴の曲がりに追従していくことは少なくなると思われます。

 

これは、旋盤の中ぐりにおいては、ワークの軸方向に直角な刃先形状で切削したほうが、バイトの倒れ・ビビリが少ないことと同様の考え方だと思います。

(外形旋削のように、45°形状の刃などを使うと、背分力が大きくなり、ワークやバイトのビビリが起きやすくなる)

 

 

できるだけ位置精度に配慮したリーマの下穴加工はどのように行うと良いのか、まとめてみますと、

 

  • まず、リーマ径よりも1ミリほど小さい径で、ドリル加工を行う。
  • 次に行う下穴曲がりの矯正のための追加工は、できるだけ芯の太いフラットエンドミルで穴加工を行う。この場合の工具径は、使用するリーマが推奨するものを使う(通常は直径でマイナス0.2~0.5ミリ)。

 

この上記②で使うフラットエンドミルは、2枚刃よりも4枚刃のエンドミルの方が、芯は太いので、切りくずの出方、刃が多くなることによる過度な切削抵抗の問題がなければ、下穴曲がりの矯正の点では、優れているということになります。

 

しかし、超硬のドリルがよく使用されるようになった現在、上記①と②の工程は、超硬ドリルを使用することで、②だけに集約することができると考えます。

 

超硬ドリルのヤング率、巧折力を考えると、ハイスドリルと比較して、圧倒的に下穴曲がりが少なくなると考えられるためです。

 

いきなり上記②の加工に入るということですので、φ10リーマの下穴ということなら、φ9.7もしくはφ9.8の超硬ドリルで良いということになります。

 

複数の工具を使わない分、加工時間、段取り時間、マシニングセンターのマガジン数の制約などについて、多くのメリットがあります。

 

 

リーマ加工の品質は、下穴で8割決まると言った工具メーカーの方もおられましたが、実際、特に位置精度については、下穴加工の影響は大きいと思われます。

 

そもそもリーマは、バニッシュ効果や、穴をきれいな形で仕上げる機能を重視しており、下穴の曲がりを切削で直しながら、ガシガシ切削していくものではありません。

 

ですので、下穴の加工の段階で、しっかり位置精度と穴形状を出しておくことは重要だと思います。

 

ぜひ一段上の技術者を目指す皆さんには、試行錯誤のための選定指針を持っていただきたいと思っております。もしよろしければ、参考にしてください。

 

※ 実際の加工においては、工具材種だけでなく、被削材の物性、機械剛性、工具の消耗状態、被削材のクランプ状態などの外的要因で、如何様にも状態は変化するため、実際の加工においては、自己責任のうえ、充分な確認・検証を行ったうえで、加工してください。

 

金型・部品加工業専門コンサルティング

技術コンサルタントshoei

代表コンサルタント:村上 英樹

 

 

【CAM活用で起こる疑問】エンドミル仕上げの際のZ切り込み量はどう考えるべきか

 

ここ最近、マシニング加工においては、CAMや対話システムが当たり前のように使えるようになり、かつてGコードプログラムや手動操作では、わずらわしかった加工方法が、今では不自由なく、簡単に実現できるようになりました。

 

そういった加工の一つに、エンドミル切削における仕上げ加工の際、Z切り込み量を細かく分割して切削するという手法があります。

Z切り込みのイメージ

 

例えば、工具径の2倍を超えるような、そこそこ深い立ち壁の仕上げ加工の場合、一回でZ深さを加工してしまうと、切削抵抗のため、下図のように工具がたわみ、切削面の直角度が確保できないことがあります。

細いエンドミルで深い立壁を切削加工

そこで、手動のハンドル送りで加工したり、Gコードプログラムで加工する場合は、Z切り込み量を細かくして、Z深さを何回かに分けて最終深さまで切削するわけですが、

同じXY平面上動作のプログラムを何度もコピーしたり、サブプロを作って念入りに確認したりと、

何かと面倒なこともあり結局、送り速度を下げ、一回か2回くらいに分けて、何とか倒れを最小限にするよう心掛けながら、無理やり加工するといったことがよくありました。

 

しかし、CAMを使ったり、マシニングに付属している対話システムを使うことが当たり前になってきた昨今、Z切り込み量を細かく分割して、切削負荷をかけない立ち壁の仕上げ加工が簡単にできるようになりました。

 

さて、ここで出てくる疑問が、

「じゃあ、何ミリずつ切り込むのが正しいの?」です。

 

立ち壁を細かなZ切り込み量で切削加工

 

結論から申しますと、使う工具の種類ごとに異なります。

その「工具の種類」とは、工具径や刃数、リード角などによるものです。

 

では、今回のテーマであるエンドミル側面を使った仕上げ加工時において、Z切り込み量を何ミリにするかを考えるにあたり、何を考慮すべきか。

 

考慮すべきこととして、切削抵抗に影響を与える「同時切削刃数」があります。

 

同時切削刃数とは、2枚刃、4枚刃、6枚刃など、複数の刃を持つエンドミルを使い、壁の側面を仕上げる際、同時に切削面に接触するエンドミルの刃の枚数のことです。

 

ストレート刃でない限り、一般的に使われるエンドミルの多くは、下図のように、刃にリード角があるものです。

リード角とは、エンドミルの側面刃にある「ねじれ」のことです。これによって、切削抵抗が分散される効果があります。

側面切削

http://jp.misumi-ec.com/maker/misumi/fs/tech/monoq/basic/detail/detail30.html

「ものづくりQ&A 基礎編 エンドミル加工 |  株式会社ミスミ」サイトより (最終閲覧日:2017年9月27日)

 

下図のイラストを見ると、切削面には同時に2枚から3枚の刃が、当たっているように見えます。

同時切削刃

これが、側面仕上げ加工における「同時切削刃」です。

ざっくり言えば、この同時切削刃が多いほど、切削抵抗は大きくなり、ビビリなどの振動・エンドミルの倒れなどが起こりやすくなると言えます。

 

ですから、せっかくCAMや対話システムを使って、簡単にZ切り込み量を細かく分割できるのであれば

  • 同時切削刃をできるだけ少なくする。
  • ただし、細かくし過ぎて加工時間が長くならないようにする。

この2つが両立する、Z切り込み量を選定すべきではないでしょうか。

 

加工時間を短くしたいために、Z切り込み量を多くとれば、同時に接触する刃の数が多くなるのは、容易に想像できると思います。

では、同時切削刃が起こらない、つまり1枚の刃で切削できる最大のZ深さは、どのように計算すればよいのでしょうか。

 

その計算は、エンドミルの直径1周分を1枚の平面に引き伸ばして考えます。

まずは、1枚の刃だけで考えてみますが、リード角がありますので、その平面の状態は、下図のようになります。

エンドミルの周長とリード角

これを、2枚刃と4枚刃、それぞれの状態で見てみると、下図のようになります。2枚刃・4枚刃のエンドミルの周長とリード角による平面図

最近使われることも多い、不等分割エンドミルではなく、等分割エンドミルの場合の図になりますが、前述した1枚刃の状態の図と比較して、図の中に同じ角度の線がそれぞれ、刃の枚数に応じて追加されています。

 

この追加された斜めの線が、2枚刃・4枚刃、それぞれ増えた分の刃の線になります。

1枚刃の図にあった斜めの線のすぐ右横にある線が、エンドミルが回転している際、次に切削面に接触する刃になるわけですが、例えば、上図左の2枚刃の場合、27.19ミリよりも深いZ切り込み量で、立ち壁の仕上げ切削を行うと、縦の一点鎖線が示すように、同時に2枚の刃が接触することになります。

 

上図右の4枚刃の方は、2枚刃に比べると4枚の刃の間隔が狭いため、さらにZ切り込み量が浅くなり、13.6ミリよりも深くなると、同時に2枚の刃が接触します。

 

ここから読み取れることは、例えば、

  • ワークやクランプの剛性により、切削振動が起こりやすい。
  • BT30のツールホルダーを使用しているなど、機械剛性があまり強くない。

といったような場合において、仕上げ加工をよりデリケートに行いたい場合には、上で示したZ切り込み量よりも浅く切削し、できるだけ刃数の少ないエンドミルを使った方がよいということになります。

 

逆に、刃数の多いエンドミルは、

  • 芯厚が太い。
  • 送り速度を上げられる。

といったことにより、加工生産性を高めることができますので、剛性・精度上の問題がなければ、積極的に使っていきたいところです。

 

さて、では次に工具径の違いによる、Z切り込み量の違いを見た場合の状態が、下図のようになります。

工具径の違いによるZ切り込み量の違い

上図のそれぞれを見てみると、φ10よりも、φ6エンドミルの方が、同時切削になるまでのZ切り込み量が浅いです。

 

ここから読み取れることとして、

  • やはり、工具径が大きい方が、同時切削刃にならないZ切り込み量が深い。

 

ということですから、そもそも工具径が太い方が倒れに対する剛性が強いということもあり、加工生産性を考えても、少しでも太い工具を使った方が、精度・工数削減の観点からも良い結果が得られるようです。

少しでも太い工具を使った方が、精度・工数削減の観点からも良い結果が得られる

 

 

では最後に、エンドミルのリード角の違いによる、同時切削刃までのZ切り込み深さの違いを見ていきたいと思います。

エンドミルのリード角の違いによる同時切削刃までのZ切り込み深さの違い

これを見ると、まず上図の真ん中と左の図の違いとして、同じ径のエンドミルでも、リード角の違いによって、同時切削刃になるZ切り込み量が異なってきます。

 

ここから読み取れることとして、

  • リード角が大きい方が、同時切削刃になりやすく、許容されるZ切り込み深さが浅くなる。

ということになります。

 

そもそも、リード角を大きくすることで、切削面に対する接触面を斜めにずらして、負荷を分散する効果を目的としていますので、その分、Z切り込み量を多く取れるのではないかとも考えることができます。

 

これについては、工具ごとの切削性能に大きく影響を受けると思いますので、ここではあくまで、よりデリケートに仕上げたい場合の考え方として、

  • リード角の大きい工具を選ぶ。
  • 同時切削刃にならないZ切り込み量を選ぶ。

という方向性がよろしいのではないでしょうか。

 

さらに、上図の真ん中とその右の図を比較すると、リード角が大きくても、やはり刃の数が多い4枚刃の方が、同時切削刃になるまでのZ切り込み量が浅くなります。

 

これを見ますと、一つの方向性として、

  • 切削抵抗の少ないリード角の大きなエンドミルを使う。
  • 送り速度を上げられる刃の数の多いエンドミルを積極的に使う。
  • その分、デリケートな仕上げ加工を行うならば、同時切削刃が少なくなるZ切り込み量を選定する。
  • ただし、Z切り込み量を細かくすると、同じ切削軌跡を加工する回数が増えるので、加工工数には充分に留意する。

ということが言えるでしょうか。

 

ただし、あくまでも、加工品質と加工工数は、相反するものですので、過剰品質にならないよう、充分にお気を付けください。

 

一歩先の加工技術者を目指す皆さんには、一つ一つの作業に「根拠」を持って取り組んでいただきたいと思っております。

 

もしよろしければ、参考にしてみてください。

 

 

※ 実際の加工においては、工具材種だけでなく、被削材の物性、機械剛性、工具の消耗状態、被削材のクランプ状態などの外的要因で、如何様にも状態は変化するため、実際の加工においては、自己責任のうえ、充分な確認・検証を行ったうえで、加工してください。

 

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代表コンサルタント:村上 英樹

 

 

【金型の見積もり自動化など】AIについてのセミナーを行いました

 

先日、知り合いのCAD/CAMベンダさんのご依頼で、金型メーカーや機械加工業で活用できるAIについて、セミナーを行ってきました。

私自身、AIは専門ではありませんが、この業界でも活用が徐々に始まっていることもあり、全く無関係でもないということで、情報収集は、私自身の勉強にもなるかと思い、お引き受けさせてもらいました。

金型メーカー・機械加工業におけるAI活用のヒント

 

今回、セミナーでお話させていただいた趣旨はこのような内容でした。

今回の話の主旨

 

このように、少し自己紹介もさせてもらいました。簡単に自己紹介

 

このように、プレス製品寸法から金型になった際の見積もり金額の計算を自動化するというある金型メーカーさんの取り組み例からお話しさせてもらいました。

ある金型メーカーの取り組み

 

このように統計の手法を使って、プレス製品の寸法から、金型になった際の費用を計算する取り組みです。

統計を活用

 

詳しい内容は、おみせできませんが、数十種類のプレス製品について、過去の事例を実績として集め、統計にかけました。

EXCEL統計を使った見積もり計算

 

このように、過去の実績サンプルが、ある程度(ルールはあります)集まれば、回帰分析という手法によって、見積もりする計算式は簡単に作れます。

EXCELによる回帰分析

 

詳しくはお見せできませんが、回帰分析によって、切片と係数が計算され、例えば、穴の数や外形展開寸法など、それぞれのプレス製品寸法から、金型費を計算する式が作られました。

 

また、今回、プレス製品で計算式を作りましたが、他の金型や、切削加工など部品加工の見積もりでも応用できると思います。

得られた計算式

 

さて、ここで、統計とAIの違いについて触れていきました。

統計とAI(機械学習)の違い

 

ここからは、機械学習のうち、「教師あり学習」という仕組みを説明しました。

 

ここで、金型の見積もり計算における機械学習の応用を提言しました。

金型メーカーへの応用

 

要は、先ほど統計の回帰分析という方法により導き出した、切片と係数について、乱数(ランダム)を利用して、力技で、過去の受注実績に近似する切片と係数を生成させるものです。

 

非常にシンプルな仕組みですが、最近の機械学習そのものが多く利用されるようになった背景には、コンピュータの進化によって、この力技がある程度の実行時間で行えるようになったということが言えます。

 

とにもかくにも、こうしたロジックであれば、IF文やFOR~LOOP文など、基本的な言語で充分組めるプログラムかと思います。

 

その他には、「強化学習」というAIの仕組みも紹介しました。

これは、将棋や囲碁など、結果は勝ち負けというシンプルなものでありながら、その途中経過は、非常に多くの選択肢があるという場合の機械学習に使われます。

 

この「強化学習」については、簡単なロジックを事例にとりあげお話をしましたが、機械加工メーカーへの活用事例としまして、マシニング加工における工具や加工条件などの選択するにあたり、求めるQCDの結果に応じて、機械が学習していく仕組みを提言しました。

機械加工メーカーへの応用

 

つまり、工具や加工条件を選定するにあたり、QCDの結果に応じて、それぞれ異なる「報酬」をコンピュータのシステムに与えていくことで、求めるQCDごとに最適な工具や条件が選択されるという機械学習の仕組みが作れます。

 

ぜひ、前向きな企業さまには、自社なりのAI活用のヒントにしていただきたいと思っております。

 

というわけで、色々と引用元があり、全てのパワーポイントの資料を出せないのが残念ですが、このように、金型メーカー、機械加工業におけるAI活用のヒントをお話させていただきました。

ご清聴ありがとうございました

 

ここにも書かれていますように、実際のシステム構築、プログラミングについては、システムベンダーさんが専門ですので、もしご必要であれば、ご紹介いたします。

 

加工そのものや、管理面についてご相談がありましたら、ぜひ当事務所まで。

よろしくお願いいたします。

 

※ 実際の加工においては、工具材種だけでなく、被削材の物性、機械剛性、工具の消耗状態、被削材のクランプ状態などの外的要因で、如何様にも状態は変化するため、実際の加工においては、自己責任のうえ、充分な確認・検証を行ったうえで、加工してください。

 

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【今さら聞けないシリーズ】エンドミル加工における「中仕上げ」の送り条件について

 

今回の技術コラムは、マシニングセンターなど、エンドミルを使った切削加工における、「中仕上げ」加工の送り条件(F値)の決め方についてです。

 

荒取り加工や最終仕上げの送り条件については、これまでこのコラムでも取り扱ってきました。

 

荒取り加工については体積ベースで計算する、最終仕上げについては、エンドミルの側面切削であれば、狙う仕上げ面粗さによって、1回転ごとの送り長さを計算するというものでした。

 

 

では、荒取り加工ほど大きな体積を削るわけでもなく、また最終仕上げ加工のように、仕上がり面粗さを考慮する必要のない「中仕上げ」の送り条件はどのように考えればよいのでしょうか。

 

当事務所では、下図にあるような、「平均切りくず厚さ」をベースに考えることをオススメしています。

平均切りくず厚さの計算

西嶢祐 著(初版発行: 2004年9月)「現場で役立つ切削加工の勘どころ」より

 

その理由として、

  • 荒取り加工ほど切削体積がなく、強い切削抵抗がかからないので、本来、中仕上げ加工は、工具カタログにおける、仕上げ用の条件並みに送りを速くすることができる。
  • かといって、最終仕上げ加工のように、仕上げ面粗さを考慮した送り条件まで下げる必要はない。

 

この「仕上げ面粗さを考慮した送り条件まで下げる必要はない」というのが、この「中仕上げ」の送り条件を決めるうえでは重要です。

 

なぜならば、工具の「回転あたりの送り量」が少ないことは、エンドミルの摩耗を促進させてしまうという弊害があるためです。

 

稀に「機械の稼働率はそれほど高くないので、工具費を抑えるため、できるだけ送り速度を下げて無人加工させている」という人にお会いしますが、大きな間違いです。

 

コスリ摩耗といって、送り速度を必要以上に下げていると、一定距離を削る間に、必要以上に工具の回転が多く当たることになり、特に「逃げ面」と呼ばれる部分の摩耗が進みます。

 

下図の表をみてください。

平均切りくず厚さと1刃あたり送りの対応表

西嶢祐 著(初版発行: 2004年9月)「現場で役立つ切削加工の勘どころ」より

 

これは、前述の表を引用した本で推奨されている「平均切りくず厚さ」を決める際の目安の表です。

 

前述で引用した図にあるように、この「平均切りくず厚さ」は次のような計算式で計算できます。すなわち、必要以上工具を摩耗させないあたりの切りくず厚さを前提に計算をすると、通常のカタログ値よりも、送り条件は高くなってくると思います。

平均切りくず厚さの計算式

 

このように「中仕上げ」加工においては、仕上がり面粗さまで狙う必要もないのに、最終仕上げの送り条件を使っていると、場合によっては「平均切りくず厚さ」が必要以上に薄くなり、その結果、逃げ面のコスリ摩耗を促進してしまう可能性が高くなります。

 

一度、御社の送り条件と見合わせてみてはいかがでしょうか。

 

最終的には、御社でお使いの工具や機械に適した「平均切りくず厚さ」に合わせていくことになると思います。

 

荒取り加工条件の標準化でも書きましたが、企業として重要なのは、適正な加工条件を会社・部門で統一して使えるかどうかです。

 

それには、納得して使える指標が重要になります。

 

もしよろしければ、一度試してみてください。

 

※ 実際の加工においては、工具材種だけでなく、被削材の物性、機械剛性、工具の消耗状態、被削材のクランプ状態などの外的要因で、如何様にも状態は変化するため、実際の加工においては、自己責任のうえ、充分な確認・検証を行ったうえで、加工してください。

 

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代表コンサルタント:村上 英樹

 

参考文献

西嶢祐 著(初版発行: 2004年9月)「現場で役立つ切削加工の勘どころ」日刊工業新聞社

 

マシニング加工における荒取り加工条件の標準化の重要性

 

当事務所のコンサルティングにおいては、特に「標準化」という点を重要視しております。

 

その標準化を行ううえで、特に多いのが、マシニング加工における荒取り加工条件の設定があります。

 

なぜ、このテーマにおいて、標準化が必要になるかというと、例えば、スローアウェイの工具を使って荒取りを行うとなると、そこで必要になる、S値・F値について、ほとんどの方が、使用する工具のカタログに記載されている推奨条件をそのまま使用していると思います。

 

しかし、この推奨条件は万能でしょうか?

 

例えば、下図のように、荒取りする前提が異なる場合、それでも、推奨条件としてのS値・F値は、毎回同じでしょうか?

マシニングの荒取り加工の断面積

 

実際のところ、変えることはなく、毎回同じにしてしまっている会社さまが多いと思います。

しかしながら、「削り屋」としては、下図のように、少なくとも「送り速度」については、変えたいところだと思います。

マシニング切削の断面積の小さいとき

マシニング切削の断面積の大きいとき

その目安は何になるのでしょうか。

これは、切削する単位あたりの「体積」になります。

マシニング加工における切削体積

 

これを、会社ごと、部門ごとの条件に当てはめ、「標準化」を行うべきだと思います。

 

当事務所では、そのベースとなる計算式をご提供して、マシニング加工条件の標準化をサポートしております。

 

ご興味がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

 

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【OJTにおける教え方のポイント】CAM作業での事例にて

 

普段、製造現場で行われているOJT、もう何回も教えているという先輩方もいらっしゃると思いますが、気を付けなければいけない点があります。

そもそも、金型製作や機械加工の仕事が難しいという理由として、仕事をやるために必要となる、知識と技能を、まず身に付けなくては、そもそも仕事自体ができないということがあります。

 

これが手順書などで仕事をする、サービス業や小売業の現場とは違うところです。

この知識と技能が、先輩から後輩へ教えられていくのですが、その教え方が曖昧になっているために、せっかく教えた知識が、正しく使われていないという状況をよく見かけます。

 

先日、このような話がありました。

2次元CAMを使った切削加工についてです。

 

下図の中の、赤い線の部位の貫通形状の切削加工を行うにあたり、当事務所でも使っているhyperMILLの2D加工の機能を使い、どのように加工したらよいかという、初歩的な質問を、まだCAMに慣れていない加工者さんから受けました。

切削部品の一例

 

 

この形状をCAMを使って荒取り加工するにあたり、次の選択肢があると思います。

 

  1. ポケット加工の機能を使う。
  2. 輪郭加工の機能で対応する。

 

それぞれを試したところ、下図のようなパスが出ました。

 ポケット加工機能のパスが、こちら。

ポケット加工のパス

 

輪郭加工のパスがこちら。

輪郭加工のパス

 

 

結局どちらの機能でも、問題なく荒取り加工ができることがわかりました。

 

ここでもう一つ、質問の回答に補足をしました。

「こういった加工のとき、どちらを優先して使うべきか」についてです。

 

そこで、「基本的に輪郭加工を優先して考え、次に輪郭加工で対応出来なかったらポケット加工を使う」と、アドバイスしました。

 

つまり、輪郭加工を優先して使うことを、まず検討するべきだということです。

 

理由は、先ほどのパスの出方にあります。

 

輪郭加工と比較すると、ポケット加工は、軌跡の総距離が長くなっています。

ポケット加工の機能は、パス軌跡は基本的にオートマチックにCAMに計算させるため、人間がコントロールできる余地は少ないです。

ポケット加工のパス輪郭加工のパス

そのため、今回の事例においては、必要最小限の軌跡で加工している輪郭加工よりも、ポケット加工は、複雑に細かく動き、無駄の多い軌跡になっています。

 

本来、2Dの切削加工においては、ポケット加工で荒取りを行い、輪郭加工で壁面を仕上げるというのが、CAM製作側の思惑だと思いますが、ことユーザー側の、加工効率を考えた場合、その思惑の限りではありません。

 

特に、一品だけの加工ではなく、数ロット加工するとなった場合、ムダなパス軌跡は、その数量の分だけムダが多くなります。

やはり、技術者としては、パスをコントロールできる機能を優先的に選ぶべきでしょう。

 

hyperMILLの2D切削においては、なるべく輪郭加工を使った方が、加工効率のよい荒取り加工のパスを出力させることができます。

加工範囲が広いなどの理由で、輪郭加工では対応が厳しいという場合、次はポケット加工の機能を使うという順番で考えると良いと思います。

 

ところで、今回のコラムの本題は、この機能についての解説ではありません。

「OJTで教えるときに、重要なこと」についてです。

 

今回の、輪郭加工とポケット加工のように、対象とする形状において、どのような優先順位を持って加工を考えていくべきか、理由と共に、明確に教えてあげないといけないということです。

 

これについては、企業ごとに、優先順位が変わっても構いません。それが会社のノウハウです。

前述した手順が、必ずしも唯一の正解というわけではありません。

 

要は、その優先順位が教える人のなかで明確になっていて、それをきちんと後輩に教えることが出来ているかどうかがポイントです。

そうした教え方でなければ、知識だけの頭でっかちになるか、覚えておらずスルーしていくかのどちらかになってしまいます。

 

やはり、金型製作や機械加工業は、応用力があってナンボなので、この応用力をどう育てていくか、ここが難しいところです。

 

普段行っている、先輩から後輩へのOJT、ぜひ実のあるものとして、よい教育活動を行っていってください。

 

 

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