パンチ側のワイヤーカットにおけるつなぎ位置について

ワイヤーカットにおけるパンチ側のつなぎ位置

当事務所では、ワイヤーカット加工におけるスタート穴と、それに伴う軌跡終りのつなぎ位置について、どこでつなぐのが良いのか、よく相談を受けます。

CAEによる確認

そこで、次は今話題のクラウド系低価格3次元CADであるFUSION360を使って、定量的に確認してみることにしました。

なお、ダイ側については、歪むであろう量を見込んで荒取りを行ったのち、2ndカットおよび3rdカットで仕上げるのが良いと思います。

したがって今回は、パンチ側の形状で確認してみることにしました。

とりあげた事例は、次の2パターンです。

パターン①として

ワイヤーカット歪みとつなぎ位置_1

パターン②はこちら

ワイヤーカット歪みとつなぎ位置_2

形状の前提条件として、テーブルにクランプする側は、35ミリの残り代をつけており、そうでない外周側は、最小5ミリの残り代をつけています。

板厚は、プレス抜きパンチに多い60ミリにしています。

パターン①のコンセプトとして、段取りの際、水流を出しながら、上部ノズル位置をスタート穴中心に手動で移動させる際、ワーク外から見やすいので、よくこの外側の位置にスタート穴を設けることがあります。それを再現しました。

パターン②のコンセプトとしては、パターン①の反対側に持ってくることで、どのように強度が変わるのか見るために、この位置にしました。

なお、スタート穴を対角にしていないのは、今回特に、歪みを再現した際、ある程度大げさに変位させるためです。

結果は次のようになりました。

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