製造現場でお仕事する人も、朝読書はやった方が良い?
普段のコンサルティング先の企業さんに行くと思うことは、読書というものを驚くほど皆さんされていないということです。
たしかに私も設計や加工現場で仕事をしていたとき、それこそ35歳を過ぎるまでは、ビジネス本や自己啓発本などに縁が無く、会社から指示がなければ、自ら何か本を手に取って勉強するということはありませんでした。
リーマンショックがきっかけで、世の中は不安定になり、今の安定はいつまでも保証されているわけではない、会社からの働きかけではなく、自ら自身をパワーアップさせていかなければ今の生活は守られないんだ、と考えるようになってからは、毎朝の読書や勉強が習慣になりました。
さて、この朝の読書ですが、そもそもなぜ「朝なのか?」という点も含め、なぜ製造現場でお仕事をする人であっても、読書をした方がよいのか、今回はそのあたりに触れてみたいと思います。
大原則① 読書の時間は最低限、毎日15分で
まずこれは3種類の本を読んだ方が良いという意味で、合計15分です。
具体的には、
- やる気スイッチを入れるための本
- 直接仕事で使う知識になる本
- いつか役に立つかもしれない知識のための本
この3種類をそれぞれ毎日、最低5分ずつ読むのがいいと思っています。
私の読書の時間はもう少し長いですが、配分としては、この3種類がバランスよくなるようにと意識しています。
①はいわゆる自己啓発本と呼ばれる本ですが、私はやる気スイッチが入れば何でもいいと思っています。
ちなみに私が読んでいる本は次のようなものです。
月並みですが、ドラッガーやカーネギーのような本でもいいと思いますし、マンガでもいいと思っています。私の朝読書のスタートは、島耕作シリーズを2分間読むことで、机の前に座る動機付けにしています。
とにかく「よしっ!今日も勉強と仕事をがんばるぞ!」と思える本を選んで読むといいと思います。
②は、自分の本業の仕事に直接使える知識の本を勉強するということです。
例えば、マシニング加工をやっている人でしたら、エンドミルやドリルに関する本、設計をやっている人でしたら設計に関する本、管理職の人でしたら生産管理の本などになります。
こちらも、とっかかりは読みやすい本にして、1冊読み終わったら段階的にレベルの高い本にしていくと良いと思っています。
こういった本も、コツコツ1日5分でいいから読んでいくと、もちろん個人差はあると思いますが、1か月もすれば読み終わります。繰り返しまた最初から同じ本を読むのもいいですし、次の別の本に移るのもいいと思います。
例えば、次のような本になると思います。
③は、今すぐに仕事に直結はしませんが、いつか使うかもしれない知識に関する本を読みます。
そういう意味では、自分が興味あるものでしたら何でも良いと思います。
例えば、投資の本でもいいかもしれませんし、中期的に、加工現場でお仕事をする方でしたら、いつかやってみたい設計に関する本であったり、一般職の方でしたらいつかに備え、リーダーや管理職に向けた本でもいいかもしれません。経済や政治に関する本でもアリだと思います。
私が思うに、あまり大きく広すぎるテーマよりは、「数年後に備えておく」ための知識の方が良いと思っています。
そうすることで身近な知識に加え、少し背伸びをした知識で武装することができるためです。そういう意味では、目上の人と話をするための、経済や政治の知識もアリということになりますね。
大原則② 夜よりも朝の方が集中力は上がる
これは私の経験によるものなのですが、気持ちとしては本業の仕事が終わった後、あと腐れなく机に向かって読書や勉強と、いきたいところなのですが、体の疲れもあり、悶々と人間関係のことや会社での愚痴や不満のようなものが、頭に浮かんできてしまい、集中するのが難しくなることもあります。
それであれば、朝少しだけ早起きして、読書や勉強をした方が、頭の中はクリアになっています。
私の場合は、寝ぐせを治しがてら、洗顔のときに熱めのお湯を頭からかぶります。冬の場合はシャワーを浴びることもあります。これで目が覚めるので、朝食前のルーティーンとして、白湯を飲みながら読書をしています。
大原則①を踏まえ、毎朝15分の読書、忙しい現代人にあった勉強方法だと思いますが、いかがでしょうか。
これも今回のコラムのもう一つのテーマになるのですが、特にコンサルティングの最中など、会社ぐるみで多能工化に取り組んでいたり、新しい機械やソフトを導入するなど、担当者が新しく操作などを覚えなくてはならないタイミングに、マニュアルやテキストを読まなくてはならないことがあります。
こうした時に、朝食前など自分のプライベートな時間を提供するのではなく、会社の勤務時間内で構いませんので、毎日コツコツ5分でも読む時間を作ると良いと思います。どんなに忙しくても5分という時間は、トイレに行く時間とほとんど変わらない時間ですので、この5分が忙しすぎてとれないということはないと思います。
私もよく支援先企業からその証明のため、テキストやマニュアルを借りてきて、本当に毎日5分だけ読むことがあるのですが、きちんと毎日読んでいれば大抵1か月もすると、必要な箇所を読み終えることができます。そう考えると集中して真剣に読む5分は結構長く思えるものです。
ちなみに宣伝になってしまいますが、当事務所の書籍がお役に立つようでしたら、これも簡単にスラスラ読める本ですので、もしよろしければお読みいただけましたら幸いです。
まとめ
繰り返しになりますが、私も20代や30代前半の頃、早起きして読書なんてやっていなかったわけで・・・偉そうなことは言えないのですが、思ったよりも月日は早く過ぎ、歳は早くとっていくわけで、設計や加工、組み立てなどの現場でお仕事をされる方の中でもし思い当たることがありましたら、せっかくですので、もしよろしければ、ぜひ読書をして豊かな人生を歩んで行ける方が良いかなと思い、今回のコラムを書かせてもらいました。
最後はちょっと当事務所の宣伝になってしまいました。すみません。
以上です、参考になれば幸いです。
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金型・部品加工業 専門コンサルティング
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