【自己啓発シリーズ⑩】金型メーカー・部品加工メーカーの処世術(勝ち組社員になるために)
【テーマ】複数の仕事をこなせる人になろう
今回の内容を読んだ後に取り組める実践ワークは次のものになります。
- 複数の仕事が重なったとき、あなたは一つひとつ順番に仕事を終わらせていくタイプですか、それとも並行して進めていくタイプですか。
- 複数の仕事が重なったとき、一つひとつ順番に仕事を片付けていく方法のメリットは何だと思いますか。
- 複数の仕事が重なったとき、同時並行して進める方法をとるメリットは何だと思いますか。
- 部長職や課長職など、一定数の部下を持つ立場になったとき、上記の2つの仕事のやり方のうち、どちらの方法が望ましいと思いますか。
今回のテーマは、複数の仕事を抱えているときの進め方についてです。
もちろん一般社員の方も、こういった複数の仕事を抱える状況はありますが、処世術として考えたときに、上に行けば上に行くほど(昇進するほど)、部下の進捗管理など、複数のタスクを同時並行して抱える状況は増えていきます。
そこで今回は、こういったときの仕事の進め方はどうしたらよいかを見ていきたいと思います。まず、大きく分けると次の2種類に分かれます。
- 一つずつ順番に進める。ある一つの仕事が終わったら次の仕事にとりかかるという進め方。
- 複数の仕事を同時並行で進める。一つ一つの仕事は一気に片付けるのではなく、ある一つの仕事をキリのいいところまでやったら、別の仕事にかかり、それをまたキリのいいところまでやって、別の仕事に移っていく。これを繰り返して順に完成までもっていく。
このうち、処世術的には、完全に②の方が望ましいということになります。
その理由は、いずれ昇進したら、部下の進捗管理や他部署と連携した業務などを扱うため、特にプレーイングマネジャーとして、現場実務と兼ねながらマネジメント業務を行う立場だとすれば、現場実務と管理業務を並行して行う必要性が出てきます。
ところが実際には、プレーイングマネージャーでありながら、①のパターンで、一つずつしか仕事を進めることができない管理職の人も存在しているのが実状ではあります。
ですがこのやり方は、部長職など、さらに上のマネジメントを行う場合には効率が悪く、場合によっては部下を待たせてしまったり、重要な議題が据え置きになってしまったりと、上の立場になればなるほど、その効率の悪さが周りに悪影響を与えてしまうため、処世術的にはNGだということです。
仕事を同時並行で進めるポイント
では、複数の仕事を同時並行して進めるポイントはどのようなものでしょうか。それは次の3つになります。
- きちんと複数の仕事それぞれに優先度をつける。
- 抜け漏れが絶対に出ない管理を行う。
- 納期管理は徹底する。
複数の仕事を同時並行しようとして、失敗する原因の代表が、①がうまく出来ていないケースです。
例えば、緊急度や他者への影響度に関係なく、やりたい仕事からやってしまったり、やりやすい簡単なものから着手する習慣がついてしまっているなど、自分の都合でシャッフルし、仕事を進めてしまうケースがあります。
仕事を問題なく同時並行して進められるための最重要ポイントとして、きちんと優先度に応じて、着手する順番を決める、ということがあります。
次の②と③も、①に劣らず重要なポイントです。この抜け漏れ防止と納期管理をどうやるかによって、仕事の確実性に差が出てきます。
私がオススメしているのは、Googleカレンダーを使うことです。
逆に、私はシステム手帳など、紙に記入するタイプの手帳を使って管理することはやめています。
理由は、複数仕事を同時並行して進めると、納期がまだ先のものが含まれている場合、一日では終わらないものが出てくるので、サッと翌日に予定をスライドできる仕掛けが欲しいためです。
その都度、手帳の翌日欄に予定を書き加えていたら、効率が悪くて仕方ありません。Googleカレンダーでしたら、サッと隣の日にドラッグするだけで予定を動かせるので便利です。
その代わり、納期の期日を過ぎてしまっては元も子もないので、予定の名称に締め切り期日を書き加えて見えるようしておくなどの工夫が必要になります。
またGoogleカレンダーは、入れた予定を他人と共有することができますので、複数の人と一緒に着手する仕事があった場合には、管理がしやすいというメリットもあります。
一気に一つの仕事を終わらせないことのメリット
複数仕事を同時並行して進めるということは、途中経過の案件がいくつも並行して存在することになります。
私は意識して、一つの仕事を一気に最後まで終わらせないようにしてやっています。
キリのいいところまでやったら、別の仕事に移るとか、事前にまずここまでやろうと決め、そこまでいったら別の仕事に移るということです。
書類仕事や間接業務以外、CAMでデータを作るときも同様のやり方でやる場合がありました。
こうする狙いは、仕事の品質が上がるためです。
私の場合は、一旦その仕事から離れると、こうしておけば良かったとか、こんな手もあるなぁなど、その時には思いつかなかったアイデアが後から降りてくることがよくあります。
日をまたぐのであれば、歯を磨いているときや、風呂に入っているとき、朝、目が覚めた瞬間などに、よくアイデアが降りてきます。
後からそういったアイデアを盛り込んでいくことで、仕事のクオリティが上がるのです。
ポイントは、降りてきたアイデアを逃がさない(忘れない)ことです。私の場合は、とにかくすぐにスマホで自分宛てにメールを打って送っておくとか、付箋で書いておく方法をとります。後でやろうと思っていると、忘れて逃がしてしまうので要注意です。
このように、仕事にもよりますが、あえて一気に完成させない、決めた分だけ作業する、次に着手するまでの間に新しいアイデアが湧く、それをつぎ足しする、という循環で仕事をしています。
ただし注意点は、遅れを発生させないことです。そのために、どれだけ締め切りや納期が先の仕事であっても、早めに着手することを心掛けています。それが重なると、結果「同時並行」する仕事が増えてくるというわけです。
なお、こうした仕事の進め方に、私は「味変効果」があると思っており、仕事に飽きを来させないためにも有効だと思っています。
仕事で「飽き」というのも不謹慎かもしれませんが、これに近い感覚を感じている人も少なくないと思います。作業に飽きが来ると「早く終わらせてしまいたい」という気持ちが強くなります。
この気持ちが仕事のクオリティを下げてしまったり、探求心を押し下げてしまったり、入念なチェックをしなくなったりと、仕事に様々な悪影響を与えることがあります。
まとめ(勝ち組社員になるために)
さて、今回のテーマをまとめますと、
- 金型メーカーや部品加工メーカーにおける処世術としては、常に一つずつしか仕事を遂行しないタイプの人よりも、複数の仕事を同時並行して遂行できる人の方が望ましい。
- ただし、同時並行して進めるにも、勘や記憶に頼ったものではなく、きちんと抜け漏れなく、納期管理もしっかりできる「仕組み」を持って実行できる管理スキルを持っていることが必須。
- 同時並行して進める複数の仕事には、必ず優先順位をつける。優先順位は、緊急度や周りへの影響度によって決める。それぞれの仕事に必要となる時間の見積もりを行うことも良い。
- 仕事を同時並行して進めるために、一つの仕事は一気に終わらせないことで、仕事のクオリティが上がる副次効果と、仕事に飽きが来ない「味変効果」を得られる場合もある。
と、いったところでしょうか。
金型メーカーや部品加工メーカーの仕事には、設計や加工、組み立てなどの本業実務と、それを取り巻く間接業務がありますが、主に同時並行で進めることを要求されるのは、提出書類の作成や各種の入力業務、消耗品の確認など、間接業務の方が多いかもしれません。
もちろんCAMオペレーターなど、本業実務で複数の案件を抱える人については、間接業務以外でも、同時並行で仕事を進めた方が良い場合も出てくると思います。
いずれにしても、処世術的には管理スキルを持つことは当然要求されるため、今回紹介したGoogleカレンダーに限らず、EXCELや何らかのガントチャートを使うなど、ツールを使った管理スキルは持つようにしたいものです。
これを読んでくださっている読者の方々の仕事の進め方はどのようなものでしょうか。
参考になれば幸いです。
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コラム投稿者
金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

