売値単価に影響されない現場のモチベーション管理(後編)(型技術2025年3月号掲載)
今回は、前号で紹介した筆者が実際にクライアント企業で行った、機械加工現場のモチベーションを管理するために作った数値指標の解説の後編である。
表の全体像は前号と同じく下図の通りである。引き続き、表の内容を解説していこう。

まずは表のキモの一つである「べき動率」を見ていこう。
これは、前号で説明した「予定工数」の数値を「実績(実務)」の数値で除したものである。この数値の意義は、然るべき工数でどれだけ作業することができたか、その割合となる。
例えば、Aさんは、「予定工数」が130時間であるところ、「実績(実務)」が100時間しかないので、100時間という実際の作業時間の中で、130時間分の案件をこなしたことになる。
一方、Bさんは、「実績(実務)」の合計が150時間あったのに、145時間分の案件しか対応できなかったことになり、逆にCさんは、「実績(実務)」の合計が182時間あったのに対し、210時間分もの案件をこなすことができたことが分かる。
Dさんはまだ経験が浅いので、べき動率は73%であり、今後に期待したいところである。
このように「べき動率」は、各メンバーの仕事の効率性や習熟度を見ることができる。
次は「付加価値①」と「付加価値②」である。
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