「エース」になるための7つの心構え―加工現場で働く人へ(型技術2021年11月号掲載)

「エース」になるための7つの心構え―加工現場で働く人へ(型技術2021年11月号掲載)

前回まで6回にわたり、部長や課長などのミドルマネジメント層向けの内容を紹介した。本号では現場でお仕事をされる一般社員の方に向けた内容を紹介したい。

具体的には、主に機械加工工程でお仕事をされる方向けとして「加工現場のエースになるための7つの心構え」というテーマで紹介する。

金型メーカーや部品加工メーカーの加工現場には、いわゆる「エース」と呼ばれる生産性の高い作業者が、1人や2人いるものである。

管理職の人や経営者としては、できるだけ多くのエース社員を増やしたいと思っているはずである。
では一体どこから、エース社員と一般社員の差がついてくるのだろうか。

もちろん高い生産性を発揮するためには、それなりの知識と技能を兼ね備えなければならないが、そもそもそういった知識や技能を持とうとするモチベーションはどこから湧いてくるのか、今回はその心得について順番に見ていく。

今ここにいる全員がいなくなってもモノづくりができる準備をしている

これは私自身の経験に基づくものである。
例えば加工現場では、ワイヤーカットやマシニングセンター、研削加工機、CAD/CAMなど、様々な仕事があるが、自分がいつまでも大勢の中の1人で大丈夫だと考えている人と、もし仮にこの現場のいる人たちが急にいなくなり、最悪1人になってしまっても、何とかモノづくりが継続できるように、知識と技能を備えておこうと考えている人とでは、仕事へのモチベーションに大きな差が生まれてくる。

前者はいわゆるコバンザメのようなタイプで、無理難題に当たっても、何かと人に頼りがちな傾向があり、こういったタイプの人がエースになる日はなかなか訪れない。

一方、後者のような「いざとなったら自分がやる」というタイプは、そのいざという時のために、積極的に必要となる知識・技能を得ようとしており、結果、高い生産性でモノづくりができる人になりやすい。

「あの仕事はやってくれる人がいるから自分はいいや」こういった考えでは、加工現場のエースは目指せません。

まずは一つ目として、「いつでも自分ができるように備えておく」という心構えができているかどうか、これは大きなポイントとなる。

次は違う方法でやってみる

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