【金型・部品加工業の管理職の育成ルーム】 第9話 上司に求められる「聞き上手」になるための重要ポイントとは?

指図を受けたくない人の心理とその解決策
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第9話 上司に求められる「聞き上手」になるための重要ポイントとは?

このコラムを執筆している現在、日本の内閣総理大臣は岸田総理なのですが、その岸田総理の特技は「聞く」ことだそうです。

岸田総理がどれだけ「聞き上手」なのかは存じ上げませんが、金型メーカーや部品加工メーカーにおける管理職においては、もちろんこの「聞き上手」という要素は必要なスキルになってきます。

私は「聞き上手」になるための必要な要素は、次の2点だと思っています。

  1. 話をきちんと完結させられること
  2. 相手の話題に関心を持つこと

これだけでは、ちょっとよくわかりませんよね。
それでは、この2つがそれぞれどのような意味をもつのか、個別に見ていきたいと思います。

話をきちんと完結させられる

これはどういう意味でしょうか。

まず「話をきちんと完結させてない」というのは、相手との会話をしていて、その会話の最後に「・・・・」とうつむいて、会話がそのまま終了してしまう状況を言います。

一方、「話をきちんと完結させている」とは、「なるほど、そういうことですね。」とか「私もそう思います。」など、何らか言葉を発し、きちんとリアクションをとって会話を成立させ、完了させていることを言います。

ただし、これは相手の言い分を必ず肯定しなければならないというわけではありません。

良くないことは、何もリアクションの言葉が無いまま会話が終わってしまうことです。これだと相手はモヤモヤし、スッキリしないまま会話を終わらせられた状態になり、不快に感じます。

私自身、特にこれは気を付けているのですが、反面教師として見ていると、このように上手く完結させられていない人を多く見かけます。

おそらく特に何の悪意もなく、そうしてしまっていると思います。

私自身もそうなのですが、こうした完結しない無言で終わるやりとりが何回も続くと、段々と気分が悪くなってきて、あまり継続して会話を続けようとは思わないし、また会って話をしたいとも思いません。

上司として、このスキルだけで部下の本音の全てを聞き出せるものではありませんが、まずは基本中のキホンとして、これは日常生活で家族と接するときも含め、気を付けたいものです。

相手の話題に関心を持つ

上司として部下の本音を引き出すスキルとしては、むしろこちらの方が重要な要素になると思います。

会話の中で、いかに相手の話題に関心を持って「聞く」ことができるか、です。

やってみると意外と簡単なスキルで、本当は全く興味の沸かない話題でも、「それでそれで!?」とか、「へぇ!面白い、それ!」といった前のめりのリアクションで聞くだけです。

これをやっていると、かなりの割合で、相手も前のめりになって会話をしてくれます。
(私自身のネタバレが怖いですが^ ^;)

クライアント先企業で、無口な若手社員さんにおいても、私はさほど興味がないことであっても、その若手社員の趣味について、 「それでそれで!?」とか、「へぇ!おもしろそうだね」と聞いているだけで、色々と進んで自分のことを開示してくれます。

一方、副作用としては、私は全く興味はないのに興味ありそうに聞くので、よく釣りやサバイバルゲームなどに本気で誘われたりします。

したがって、うまくかわして断るのが少し大変になります。

相手をだましているわけではないのですが、「関心」と「興味」のはざまで、当事者と第3者で捉え方が違ってくるのでしょう。当事者にしてみれば、その趣味をやっている張本人なので、「興味=実行」になるのでしょうが、聞いているこちらは「相手への関心」までなので、もちろん実行するまでは至りません。

このあたりは、反面教師として注意したいものです。

というのは、ここで書いているように、「聞く」スキルが高い人がコミュニケーションのためにわざとこちらの関心ごとを興味あるように聞いてくれている場合に、舞い上がってしまい、「とにかく一回やってみて!」と鼻息が荒くなってしまうことは、我に返ってみると、少し恥ずかしいものです。

逆に言うと、相手が「とにかく一回やってみて!」と鼻息が荒くなってしまうくらい、盛り上がってくれれば、自分の「聞く」スキルはわざとらしいものではなく、かなり上手くできていると、評価できるのではないでしょうか。

まとめ

以上2つのスキルを見てきましたが、私が普段接している企業の人の中においても、この人は完璧にできてるなぁと思うことは、なかなかないのが実状です。

一方、経営者や幹部職の方がいないところで、「もう会社を辞めたい」「近々辞める気でいる」「ハローワークで次の職場を探している」という内緒話を聞くことも度々あり、なかなかコミュニケーションがうまくいっていないなと思うこともあります。

時々陥りがちなのですが、部下や後輩の面倒見の良い人ほど、とにかく良いアドバイス・助言をしてあげようと思いがちですよね。

「健康のためにジムに行きなよ」「このサプリメントが効くよ」「サウナいいぞ!今度一緒に行く?」「釣りは楽しいぞ」「会社ではこう振舞った方が得だぞ」「俺の若いときはこうやってやったよ」など様々です。

これはこれでハマれば感謝されると思うのですが、やはり自分自身のハマってること・こだわりの趣味、普段の苦労話・悩みなどを前のめりに聞いてくれることに喜びを感じてくれる人の方が多いと思います。

しかし、たしかに苦痛と思うときもあります。私も人間なので、人に好きなことを聞いてもらう時は楽しいですが、一方的に相手の話ばかり延々聞いているとつまらないし、苦痛です。

正直、仕事でなければ、適当なところでうまく話をごまかして相手の話を打ち切りたくもなってきます。正直に言えば。

ですが、この「仕事でなければ」という点がポイントだと思っています。

全く興味が無くても、「仕事」のため、全く興味のない部下や後輩の話を、一定のスキルを持って「聞く」ことが、上司として、管理職としての「仕事」の一環なのでしょう。全く興味はなくても。一定の「関心」を持って。

どうしても業種的に離職率の高い、金型メーカーや部品加工メーカーの管理職として、この「聞く」スキルはぜひ会得していただきたいと思っています。

参考になれば幸いです。

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金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

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