【プロローグ】金型・部品加工業専門コンサルティングについて


代表コンサルタント 村上英樹 からのご挨拶

「しっかり儲けて、毎日定時で帰れる」
私は、
- 金型・部品加工業専門のコンサルタントとして、
- 企業経営のプロ・中小企業診断士として、
- 労務管理のプロ・社会保険労務士として、
そういった会社を目指す、企業や部門のお手伝いをしたいと思っております。
そういった会社を目指すためには・・・、ここだけの話なのですが、
「短所を直すより、長所を伸ばす」・・・というのは、実は私はまやかしだと思っています。
勇気をもって短所や苦手と向き合って克服していくべきだと、私は思っています。
もちろん私自身も、普段からそうしています。
例えば、今や残業時間の上限も規制されているこのご時世、多能工化は必須の取り組みですが、パソコンが苦手・機械は不得意・手先が不器用で・・・などと社員全員それぞれが言っていたら、とても多能工化は進みません。
実際に、コンサルティングがはじまる前のとあるクライアント企業で、「パソコンが触れなくて・・・」と言っていた、とある現場の社員さんは自分の仕事が終わると、何か手持ち無沙汰でブラブラしていました。
・・・これは、この人がサボりたくてサボっているのではなく、苦手なことを放置しておくと、仕方なくそうなってしまうのです。
もちろんこの方は、今は苦手を克服する意義を知って、生産管理・進捗管理のパソコン仕事にも従事してもらっています。
長所は、黙ってても勝手に伸びていきます。
ですが、短所や苦手、不得意なことは、きちんと向き合って改善していかなければいけません。
でも大丈夫です。私自身が、設計は2次元でも3次元でもやりますし、CAMで作ったデータを自分でマシニングセンターで段取りして仕掛けてきましたし、もちろん手組みでGコードも打ちますし、マザトロールの対話システムを使って機械加工もしましたし、金型の組み付けや、500トンプレスでトライ作業も行い、金型の上にまたがってTIG溶接補修もやりました。
苦手だと思っているのは、本人の思い込みが大半だと思っています(最初からできないと思ってしまっていることの方が多い)。
私自身、若いころにギターを触りましたが、人前で演奏できるほど上手くなりませんでした。理由は、当時派手な見た目で流行した速弾きに目が行ってしまい、地味なコード弾きはぜんぜん練習せずに、単音弾きばかりやっていました。
これはまさに、好きなことだけやってしまっていた悪い結果の事例です。
ですが、仕事となれば話は別です。前述したように、どの工程の作業であっても、好き嫌い関係なく、ピーク負荷になった工程に入ってヘルプできるよう、普段からどの作業も練習と準備をしていました。
あえて「苦手」にも向き合い、克服する・・・そうでもしなければ、今のこの厳しい時代に生き残っていくことは難しいと私は思っています。
例えば、マシニング加工においてGコードやサブプロに詳しくなることで成せる夜間多数個かけや、会社全体で行う多能工化、設計工程以外の人も参加する設計分業化などは、皆で苦手を克服していくことで表れる成果の一つです。
「しっかり儲けて、毎日定時で帰れる」
そのためにあえて、「短所や苦手と向き合って克服していく」
このホームページでは、このポリシーに関連する様々な方法・考え方・アドバイスをコラムとして掲載しております。
よろしければ、ぜひ読んでいってください。
また、もし私と一緒に取組んでみたいと思われましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。お待ちしております。

プロフィール
家業の溶接製缶業からモノづくりをスタート。金型メーカーなどでCAD/CAM・機械オペレーター、管理業務に23年間従事し、多品種生産や販路開拓で起こる現場の課題解決に取り組む。
中小企業診断士資格を取得後は金型・部品加工業専門の経営コンサルタントとして2013年に独立。 支援機関のコーディネーターも過去に経験し、現在は常時10社ほどの契約企業向けのコンサルティングを行っております。
技術経歴
プレスメーカーの金型内製部門に勤務。マシニングなど工作機械オペレータや、型組み付け・トライ作業に従事。 |
部品切削加工メーカー勤務。2次元・3次元CAD/CAMや5軸マシニング、複合加工機などのオペレーターに従事。技術営業として航空機部品などの販路開拓も行う。 |
ダイカスト金型メーカーに勤務。3次元CAD/CAMを用いて、バルブ等の意匠面モデリング及び3次元加工のNCデータ作成業務に従事。 |
プレスメーカーの金型内製部門に勤務。金型設計、5軸マシニングなどの機械とCAMオペレーター、組み付けとトライ担当、原価集計システムの構築、ISOの事務局などに従事。 |
金型・部品加工業専門コンサルティング事務所を開設。独立開業後は、公的機関のコーディネーターも担当。国や県の専門家にも登録。 |
平成24年、中小企業診断士試験に合格(学習期間 1年半)。同年に登録。 |
令和3年、社会保険労務士試験に合格(学習期間 1年)。 |
執筆実績
タイトル | 書籍名 | 出版社名 | 備考 |
---|---|---|---|
元・金型技術者の中小企業診断士が分析する伸びる金型メーカーの秘訣 | 型技術 | 日刊工業新聞社 | 2014 年 12 月から連載中 |
コンサルティングのための経営診断 | (共著)愛知県信用保証協会 | 2015 年 | |
【解説】金型加工用 NC データ作成における省力化のポイントと実例 | 型技術2018年3月臨時増刊号 | 日刊工業新聞社 | |
【総論】部品加工業の CAM 選定のポイントと CAM 工程省力化のアプローチ | 機械技術2020年11月号 | 日刊工業新聞社 | |
【総論】マシニングセンターにおける段取り作業効率化の考え方と取組み事例 | 型技術2021年3月号 | 日刊工業新聞社 | こちらから読めます |
【総論】現代のプレス金型人材育成に適したホワイトリスト方式による教育方法と事例 | プレス技術2021年6 月号 | 日刊工業新聞社 | |
プレス工場における多品種小ロット・短納期生産に向けた金型管理のあり方 | プレス技術 2022年7月号 | 日刊工業新聞社 | 日刊工業新聞社サイトのサンプルPDF |
【総論】金型の高機能・高付加価値化に向けた切削加工技術 | 機械技術 2022年7月号 | 日刊工業新聞社 | 日刊工業新聞社サイトのサンプルPDF 加藤鋼材株式会社様に掲載していただいた本記事のPDFファイル |
【解説】CAM選定で失敗しないための2つの着眼点と切削加工現場の先進的加工事例 | 機械技術 2022年11月号 | 日刊工業新聞社 | 日刊工業新聞社サイトのサンプルPDF |
セミナー実績例
セミナータイトル | 主催 |
---|---|
プレス金型 設計・製作の基本 | 公益社団法人 大阪府工業協会 |
金型・機械加工メーカーの【設計・製造・組立】問題解決のツボとコツ | 日刊工業新聞社 |
金型メーカーのための【設計・製造・組立】改善・管理のツボとコツ | 日刊工業新聞社 |
【マシニング加工・CAM作業】業務改善・管理のツボとコツ | 日刊工業新聞社 |
プレス金型 設計・製作の基本 | 日刊工業新聞社 |
コロナ禍の今、ミドルマネージメント層へ向けた人材育成 | 福岡県工業技術センター |
金型・切削専門のコンサルタントが語る、ものづくり・人材育成 | 三重県産業支援センター |
金型・切削加工で儲けるための管理指標とその改善・向上のための取り組み | 三重県産業支援センター |
その他 |
【マンガでわかる】製造業を取り巻くコンサルタントの種類とは
一般的に製造業を取り巻くコンサルタントには、次のような種類があります。



他のコンサルタントとの違い
「ええっ!? こんなやり方でやってるの???」
これは、私が訪問する先々の企業で感じる言葉です(言葉が悪くて申し訳ありません)。
それは、金型ならプレス・樹脂成形・ダイカスト・鍛造金型メーカーなど、また部品加工ならマシニング加工・溶接製缶・板金加工メーカーなど、「金型・部品加工業」であれば、徹底してこの業界の加工メーカーを見て研究してきた私だからこそ、思わず出てくる言葉です。
これについて他のコンサルタントさんとは病院に例えての違いがあります。
- OB系や他業種のコンサルタント
内科や整形外科などの町のお医者さん。風邪や外傷、骨折など、そのコンサルタントの得意分野で診察してもらう病院。 - 金型・部品加工業専門コンサルティング
金型・部品加工業であれば、技術・人事・組織構造・財務などあらゆる面から総合的に診断し、患者が気づいていないところから病気を診断・治療する総合病院。
例えば、町医者では「ちょっと風邪気味で」とか「ここをねん挫したみたいで」など、患者が先に症状を話せば、その病気の方向で診察され、薬が処方されたりすることがあります。
逆に、総合病院や人間ドックでは、そういった先入観は関係なく、総合的な検査によって、患者が気づいていない潜在的な病気や、病気になりかけている状態を発見します。
コンサルタント業務においては、まさにこの点こそが、私が現役時代を含め、徹底してこの業界だけを研究してきたからこそできる、他のコンサルタントとの違いということになります。
もちろんOB系のコンサルタントや、他業種のコンサルタントについても、得意とされる分野においては、ご活躍されており、企業にとってはとても頼りになる存在です。
現場からベテランが消えている
マンガの中で「業界特有の複雑で根の深い問題が存在する」と出てきていますが、その一例として、最近の製造現場に多い問題として「中間世代がいない」という状況があります。
こうなった経緯については、各社いろんな事情がありますが、中間世代とは40代から50代くらいを指し、その上の定年が近づいた大ベテランと20代・30代の若手を中心とした製造現場になってしまっている事例を指します。
これにより、各企業で脈々と培ってきた技術・ノウハウがうまく継承されないという問題が起きます。
また、昨今のCAD/CAMを中心としたものづくりのやり方は、職人技能中心のものづくりでやってきた大ベテランではやり方が合わず、うまく教えたり、最適なプロセスを作ることができていません。
そこで何とか若手中心で、自力でやったり、近隣の協力メーカーなどで聞いたやり方を元に、見よう見まねで何とかものづくりをするわけですが、長年多くの製造現場を見てきた私から見ると、申し訳ありませんが、「ええっ!? こんなやり方でやってるの???」となるわけです。
これについては、ものづくりの製造現場だけでなく、会社経営、つまり人事制度や組織のあり方、また財務の数値、例えば人件費の割合やその管理方法などについても同様に感じることが多くあります。
当事務所は、金型・部品加工業であれば、総合的に診断・治療をしているためです。
実際に、民間のコンサルティング会社やものづくり補助金の申請サポートのついでに顧問契約した士業コンサルタントではうまく改善の効果が出せず、私の方にご連絡をいただくセカンドオピニオンのご依頼も数多くいただいております。