【金型・部品加工業の管理職の育成ルーム】 第8話 デキる上司に最低限必要な能力とは?

なぜ当事務所で扱う「べき動率」は100%を超えるのか?
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第8話 デキる上司に最低限必要な能力とは?

さて今回のタイトル、「デキる上司に最低限必要な能力とは」ですが、これも挙げだしたらキリがないですが、私は最低限、次の2つが出来なければ、日々トラブルが発生し、コロコロと日程が変更する金型メーカーや部品加工業の現場マネジメントは務まらないと思っています。

  1. 即座に物事をジャッジする能力
  2. 複数の物事を同時並行して進めることができる能力

今回のテーマは、デキる上司に必要となる能力ですので、個別の加工や設計等での技能面ではなく、主に部下に対する「采配」の場面で必要となる能力ということになります。

具体的にどのようなことなのか、個別に見ていきたいと思います。

① 即座に物事をジャッジする能力

金型メーカーや部品加工業における「采配」において、即座にジャッジが必要となる場面は、本当に多いですよね。例えば、

  • 加工中の機械にて、謎の故障が発生し、時間をかけ調査し復帰させることを優先させるか、一旦おろして別の機械に持っていくか。
  • 入ってくるはずの材料が入荷してこない。予定が変わってしまうが、どのように差し立てを変えるか。
  • 今朝になって急な飛びこみ仕事が入ってきた。段取り中のものを一旦おろすか、次に仕掛けるか。
  • 来るはずだった社員が急に欠勤した。頼むはずだった仕事を別の者に振るか、明日に回すか(明日は来るのか?)。

等々・・・。挙げだしたらキリがありません。

ここで、デキる上司に求められる望ましい対応は、迅速かつ正確な判断、ジャッジです。

言い換えると、物事を判断するとき何かにつけて、時間がかかってしまう、皆が聞いて「?」と首をかしげる判断をしてしまう人は、上司という立場に向いていないのかもしれません。

やはりあくまで上司という仕事に求められるのは、「采配」ですので。

さて、私が多くの会社を見てきて、デキる上司が共通してやっていると思われる思考プロセスを考えてみると、次のようなことがありました。

必ずしも100点じゃなくてもいい。
100点でなくてもいいが、点数があるということは相対的な評価が存在する。
したがって望ましいのは、ジャッジが必要な場面においては、できる限り複数の案を考え、そのうちどの案の点数が高いかで判断をする。
それにより、仮に反対意見が出た場合でも、自分が行ったジャッジについて、説得力のある説明ができる。

皆が皆というわけではありませんが、迅速かつ正確なジャッジがデキる上司は、概ねこのような思考プロセスをとっていると思われます。

ただし、この「点数」にある程度の精度が必要なことは言うまでもありません。

そのために必要なことは、いかに経験を多く積み、過去の失敗例を多く知っており、それを活かし踏まえているかがポイントになると思います。

② 複数の物事を同時並行して進めることができる能力

これも「采配」を主な業務とする上司に必要な能力です。

よく一つの仕事が終わらないと、次の仕事を始めることができないといった方がおられますが、こういった方は厳しい言い方ですが、マネジメントの仕事は向かないと思います。

本業の仕事だけで頭が一杯では、環境や生産性についての改善は停滞してしまいます。
人や仕事の采配を手際よくやっていくためには、複数の仕事案件や改善プロジェクトを同時並行して進めていけるだけの器量がないとやっていけません。

ただしこれはもちろん、頭の中の記憶だけでやっていくわけではありません。
そのような危険なやり方でするわけではなく、きちんと今誰が何をやっていて、それがどこまで進んでいるか、それは予定通りに進んでいるかなど、きちんと進捗管理ができるよう、EXCELを使ったり、メモ帳を使うなど、忘れないよう然るべき方法をとって行うべきです。ここにマネジメント能力が発揮されます。

ヤマ勘とアドリブだけでやっていて、あたかも複数の仕事をしているように見えるだけの采配は、マネジメント能力ではありません。

まとめ

以上になりますが、今回のコラムを書くきっかけになったこととして、日々のコンサルティングを行う中で、部長や課長という肩書きがついていながら、あまりにも自分1人だけの現場実務をやっているだけ、という管理職の方がおられるためです。

前述したように、物事をジャッジしたり、複数案件を管理する仕事をやっていない管理職の方が、おられるということです。

金型メーカーや部品加工業の管理職の方は、プレーイングマネージャーとして、自らも現場実務を持っていることが多く、専門職としてのスキルと、マネジメント能力の両方を兼ね備えるというのは理想であって、なかなか難しいところがあると思いますが、今回のように具体的に2つに絞り、その能力を磨きあげるということであれば、取り組んでいけるのではないでしょうか。

やり方(方法)という切り口で分けると、①の「即座に物事をジャッジする能力」については、速やかに頭の中で思考する方法、②の「複数の物事を同時並行して進めることができる能力」は、逆にEXCELや紙面にアウトプットして整理したり、自分だけでなく部下にも見える化することが望ましいということになります。

今回の、①即座に物事をジャッジする能力、②複数の物事を同時並行して進めることができる能力は、すでにできている人もいると思いますが、まだほど遠いという人であっても、上司という立場であれば、やはり必要となる能力であるため、時間がかかってでも、少しずつ磨きあげてくべきかと思います。

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コラム投稿者

金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

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