型を組んだら何だか寸法が出ていない・・・これだけは確認しておきたい機械まわりの精度確認(マシニングセンター編)

コンサルタントの独り言:最近話題の下請けいじめの問題について

型を組んだら何だか寸法が出ていない・・・これだけは確認しておきたい機械まわりの精度確認(マシニングセンター編)

マシニングセンターや放電加工機での加工後、きちんと寸法確認をしてから金型を組み上げる会社さんにとっては、今回のお話しは全く不要だと思いますが、プレスメーカーの内製部門などで、加工が終わったら個々の部品の検査を待たず、とにかく金型を組み上げ、そこから上型下型の合いを見たり、早急に1stトライに進めていこうとされる製造現場は意外と多いです。

そこでよくお聞きすることが、「組んでみたら何だか寸法が出ていない」「クリアランスがおかしい」などの問題が起きることです。

本来行うべき加工後の部品の寸法計測をしないということですので、いわゆる「工程で品質を作り込む」「加工方法や機械を信頼する」といった方針だと思いますが、寸法確認をせず速やかに後工程に部品をまわす方針が良いか悪いかは、一旦ここは置いておき、まずは加工プロセスの中で何かがおかしいため部品寸法が出ていないという点に着眼します。

そこでこういった問題を抱える現場の診断をさせていただく際、最低限必要な精度確認として、その場で点検させてもらう項目があります。今回はそのうちのマシニングセンター編になります。

近年、金型製作においては、成形シミュレーションを使うことが一般的になっていますが、そのシミュレーションで使った3次元モデルを実物で正確に再現するためにも、一定の精密加工は今の金型現場には必須の取り組みとなっております。

そういった意味でも、加工精度を保証するための機械・治具の状態確認は、必ず行っておくべきかと思います。

それでは順に、点検項目を見ていきたいと思います。

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