【今さら聞けない】差し立てにおける前詰め・後ろ詰めの違いとは

職場でのわがままにどう対処するか

【今さら聞けない】差し立てにおける前詰め・後ろ詰めの違いとは

今回は加工現場などにおける日々の日程計画、通称差し立てのスケジュールを決める考え方について見ていきます。合わせてこの差し立ての意義などにも触れていきたいと思います。

で、そもそも差し立てとは何か?からになりますが、加工現場に限らず、受注した金型や部品加工の納期に間に合うよう計画する、日々の機械や人のスケジュールになります。私はこれを小日程計画と呼ぶこともあります。

例えば、今日Aさんは、午前中はプレート部品アを加工して、午後は15時まで次の部品イを加工し、定時の17時まで部品ウを加工するといったような時系列でスケジュールを立てますが、会社によっては、人単位であったり、機械単位(機械ごとにスケジュールを立てる)であったりします。

私がプレスメーカーの金型部門で差し立てを行っていた時は、機械単位でスケジュールを立て、2週間分の差し立てを行っていました。下図はそのイメージ図です。事例として、複数台あるマシニングセンターのうち、マシニングAという機械の差し立てを行った例です。

差し立てのイメージ図

また、差し立てについての詳しい説明は、下記のコラムの方にもありますので、もしよろしければこちらもご覧いただければと思います。

本題に戻りますが、前述したイメージ図のようにぎっしりと予定を入れられるほど都合良くいくことは少ないと思いますが、そもそもこのスケジュールをどう埋めていくかについては、2つの考え方があります。

それは、前詰め後ろ詰めという考え方です。前詰めについて私は「前倒し生産」と呼んでおり、こちらについても過去にコラムがありますので、もしよろしければご覧いただければと思います。

今回は後ろ詰めという表現と対比するため、前倒し生産は前詰めと表現します。

近年はスケジューラーソフトを使われている金型メーカーや部品加工メーカーも増えてきていまして、そのスケジューラーソフトを使って日程計画を立てる際、前詰めか後ろ詰めかを選択できるため、このソフトを使っているメーカーでは特に、どちらが良いか、またどう使い分けたら良いかという判断が必要になっていると思います。

過去の私のコラムでは、前詰め(前倒し生産)を推奨しておりますが、今回は儲ける視点だけではなく、労務管理の視点も含め、もう少し細かく見ていくことにします。

受注状況による違い・使い分け

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