「ボトルネック」を解消して出来高UP!【協力性と全体最適:ボトルネック解消の鍵】

【続編】売値に左右されないモチベーション管理
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「ボトルネック」を解消して出来高UP!【協力性と全体最適:ボトルネック解消の鍵】

金型メーカーや部品加工メーカーのコンサルタントとして、実務作業者や現場リーダーの方とお話しさせていただく際には、出来高UPをテーマに「ボトルネック」についてのアドバイスをさせていただくことが多いです。

一方、会社の経営層としては、売上UPや外注費を減らすことを目的に、「できるだけ社内に仕事が入るようにしたい」と考えていると思います。

では、現場ではどのような活動を行っていくのが望ましいのか、という点について、CAM工程や機械加工、ハンドワーク作業、検査など、それぞれの工程の担当者にお話しを聞くと、担当者ごとに視点が異なるため、どうしても部分最適に陥ってしまう意見を聞くことが多くなります。

例えば、ハンドワーク担当者からは、「バリや手仕上げの工数を減らすために、機械加工できれいに仕上げてほしい」という意見が出ることがあります。一方、機械加工担当者からは、「機械の空き時間を作るために、手仕上げで対応できるところを増やしてほしい」という意見が出ることもあります。

その他の工程でも、同様の意見が出ることがあります。

では、こういったときは、どちらの意見が正しいのでしょうか。

ボトルネック解消のポイント

その判断基準になるのが、今回のテーマである「今のボトルネックはどこにあるのか」です。

つまり、「次の仕事を社内に取り込みたいのに、それを阻んでいるボトルネックはどこになっているのか?」ということです。

したがって、先ほどの各工程の言い分を見てみると、例えば、バリ取りや手仕上げがボトルネックで、バリ取りが大変なために、営業は次の仕事を社内に入れられないと判断するのであれば、部署としては、多能工化などの取り組みで、他の機械オペレーターやCAMオペレーター、設計担当であっても、時間を作ってハンドワーク部門を手伝い、バリ取りや手仕上げを担当する従業員を増やし、社内に仕事が取り込める余力を作ることが解決策の1つです。

また、機械加工がボトルネックであれば、例えば、穴あけ加工であれば、マシニングの方でセンターだけ押して、ピッチ精度が必要なリーマ穴以外はラジアルボール盤で対応してもらうとか、面取りやR付け加工などであれば、ハンドワーク部門で手仕上げ対応してもらうなどによって、機械の負荷が下がって、その分の仕事を社内に取り込む余力を作れるよう計らうことも検討できます。

CAMデータ工程がボトルネックとなるケースもよく見られます。この場合、簡単な穴加工やフライス加工であれば、機械オペレーターに図面だけを渡し、手動加工で対応してもらうことも考えられます。

設計がボトルネックという金型メーカーも多いでしょう。この場合も、できるだけ設計担当者の手離れを良くして余力を作ることを検討します。

例えば、ある2次元設計主体の会社では、ベテランが構想設計や構造設計の肝となるところまで設計し、残りの部品設計は若手やアシスタントに任せる設計の分業を行っています。また、3次元設計を行う会社では、ボルトやピン、スプリングやガイドなど市販部品のモデリングや取り付く箇所のモデリングは、同じく若手やアシスタントに任せるという分業化を行っています。

どちらもベテランの手離れをよくする対策です。目的はやはり、次の金型の仕事を入れるために、ボトルネックとなっていたベテランの設計キャパに余力を作るためでした。

この「ボトルネック」となっている工程は、慢性的に同じ工程だけがずっとボトルネックになっている例もあれば、流動的にボトルネック工程が移り変わる例もあります。

まとめ

いずれにおいても、出来高をUPさせるという目的のもとでは、「あくまでボトルネック工程に余力を作る」という目的を見失わないようにすることが重要であり、ボトルネック工程に余力を作ることで、次の仕事を社内に取り込むことができ、それが出来高UPにつながります。

また、部署の全員が意識するべきは、常に全体最適を考えることで、決して部分最適な発想に陥らないことです。理由は、ここまで述べたように、自分の工程だけの最適化を考えると、会社全体で見た場合、足を引っ張ってしまう活動になってしまう可能性があり、部署全体での生産性向上につながらないことも起こり得るためです。

以前のコラムでも書きましたが、全体最適の発想に基づき、ボトルネックを解消していこうとする、その意識・姿勢を評価する際に、その一番の評価対象は「協力性」になります。

この場合、ボトルネックが解消されるなら、ヘルプに入る人や機械の作業スピードは遅くても問題ありません。目的は、ボトルネックの解消により余力を作って出来高をUPさせることですので。

そのために、どれだけ会社や部署に「協力」してくれたのか、その行動・実績・態度が評価対象となるわけです。

さて、御社のボトルネック工程はどこにあるでしょうか。

出来高のUPは、どの会社でも常に目標に掲げられていると思いますが、それを妨げるボトルネックに対して、適切な対処がなされる全体最適な取り組みは行われていますでしょうか。部分最適な発想に陥っていないでしょうか。

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金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

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