金型・部品加工業専門コンサルティング

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「今さら聞けない」プレス金型の見積もりの効率性と精度について

FAQ

「今さら聞けない」プレス金型の見積もりの効率性と精度について

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プレス金型メーカーの抱える見積もりの悩み

金型の見積もりを取り巻く現状

近年、金型の受発注においては「事前見積もり」が当たり前になっており、かかった費用を後から請求する「後見積もり」はほとんど見られなくなっています。

 

そこで金型を受注する前、プレスの製品図を元に金型費を見積もりし、場合によっては同業他社との競合により受注を勝ち取ったうえで、ようやく金型の製作に入るという流れになることが多いと思います。

このため多くの金型メーカーが、煩雑な金型の見積もりにいつも悩まされています。

 

とり取り扱う金型のボリュームにもよりますが、週に何十件も見積もりをしなくてはいけない担当者もおります。

 

見積もり金額においては一定の精度が必要であり、企業収益のためには赤字受注にならない金額を見積もらなければなりません。過度に高い見積もりでは、競合他社とのコスト競争に負けてしまうといった事情もあります。

 

また、過去の類似金型との金額に乖離があってもいけません。そうした乖離は継続的な顧客との信頼関係にも影響が出てしまいます。

そこで計算した見積もり金額と過去の実績との入念な比較検証なども必要になります。

 

金型の見積もりのあり方

そもそも「金型の見積もり」とは、プレス製品からその生産ツールである金型になった状態を予測し、その金額を積算する作業を指します。

 

したがって、最も精度の良い「金型の見積もり」とは、完全に金型になった状態から、材料費・外注費・購入部品費・工賃などを合計した金額であると言え、逆に最も迅速な見積もりとは、プレス製品図だけの情報から金型状態を予測し、見積もり金額を出すことになります。

図2 見積もり精度と要する時間の関係

 

金型の見積もりで用いられている方法

金型の見積もりで用いられている方法を整理すると、次に挙げる3つがあります。

  1. 積算方式:材料費・外注費・購入部品費・工賃などを合計した金額になります。
    最も精度が高いですが、簡単に済ます場合は金型のポンチ図などを描き、精度良く見積もる場合は、CADを使ってストリップレイアウトを作図したり、金型構造をレイアウトして、材料サイズを割り出したりワイヤーカット周長を積算したりします。
  2. 類似比較方式:過去に製作した金型の中で類似したものを検索し、違いを加算または減算し補正して計算する方式です。
    実際には最も多く使われている手法になります。
    この方法では、実績の管理や補正などもポイントになります。
  3. 統計計算方式:重回帰分析という統計手法を使った計算方法です。
    プレス製品から読み取れる情報を変数として計算式を作ります。最も迅速な見積もり手法になりますが、精度を高めるには多くの金型サンプル数が必要になります。
    重回帰分析による計算の変数には、例えば抜き型であれば、プレス製品の板厚・材質、ピアス穴径・数量、製品輪郭の周長などを使います。

 

実際の実務では、全くの新規の形状の製品の受注の場合、形状は同じで寸法が少し変わる場合のリピート受注など、ケースバイケースで、上記の積算方式と類似比較方式を使い分ける方法が多くとられています。

しかし、さらなる効率性を図っている金型メーカーでは、統計計算で概算見積もりを行う仕組みを作ったり、積算・類似比較・統計計算方式、全てを併せ持った仕組みを作ったメーカーもあります。

 

いずれにおいても、自社が目的とする、見積もり作業の効率性・金額精度に応じて、適した見積もり手法を選択していくことが重要だと思います。

 

以上になります。もしよろしければ、参考にしてください。

 

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コラム投稿者

金型・部品加工業 専門コンサルティング

代表:村上 英樹(中小企業診断士)

愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

 

※ 本コラムは、型技術2018年8月号の記事から抜粋・編集しました。

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