【今さら聞けない】改善活動には、楽になる改善と苦しくなる改善がある?
先日、あるプレスメーカーの社長と今年度の方針を一緒に考えていたときのお話です。
自社の売上と利益を伸ばしていくために必要な要件として、顧客ニーズにしっかりと応えていくこと、そしてその顧客ニーズとは「品質と納期を徹底して守っていくこと」だと再確認し、それを社員さんに伝えていくよう、一緒に書面にまとめていました。
・・・・・ちょっと待ってください。ここで一つ疑問を投げかけました。
「品質と納期、これらを徹底して守っていると、売上と利益って伸びるんですか?」
気を付けたい、トレードオフの関係
たしかに、不良を流出させない・納期遅れを絶対に出さない、これを継続していくことで信用が生まれ、安定してお仕事をいただけるようになる、ということはあります。
ですが、製造現場が今後さらに仕事量を増やしていけるか、つまり製造キャパを増やしていけるかどうかは、別の論点だと考えられます。
さらに言うと、「品質と納期を徹底する」こと、「売上と利益を伸ばす」ことは、一つ間違うとトレードオフの関係(両立しない・相反すること)になりかねません。
製造現場の立場からすると、「絶対に不良を出さない・絶対に納期遅れを出さない」ためには、なるべく仕事を多く取り過ぎない方が良いということになります。
この時点で、「売上と利益を伸ばす」視点からは、トレードオフの関係になっていますよね。
したがって、「売上と利益を伸ばす」という経営方針からすると、それに基づき製造現場に「何を頑張ってもらうのか」、この点について、きちんと明確に示さないと、真逆の頑張りを生んでしまうことになります。
ここでようやく、今回のコラムのタイトル「改善活動には、楽になる改善と苦しくなる改善がある?」が登場してきます。
「売上と利益を伸ばす」ための改善に必要になる考え方
続きを閲覧するにはログインが必要です。会員の方はログインしてください。 新規会員登録はこちら銀行振込でも可能です。また本サイトで本をご購入いただいた方も有料会員に登録できます。
詳しくはこちらをご覧ください。