機械加工現場のイージーミスを減らす方法について
マシニング加工やワイヤーカット放電加工などにおけるイージーミスを減らす(無くす)方法について、最近いくつかの会社さんでさせていただく話があります。
訪問先企業でミスによる加工不良が出た際の対策として、例えば、加工指示書に注意を促す追記をするよう対策をしたとか、工具長補正の忘れを気を付けるよう工具一覧表にチェック欄を設けたなど、様々な処置を行ったことをお聞きします。
しかしながら、これらを一通り聞いた私が、その後に質問するのが「それで、加工スタート直前の関所としては、どんな確認をしているのですか?」です。
マシニングやワイヤーカットなど、加工プログラムを用いる機械加工において、私が最重要だと位置づけているのが、下図のアウトプットの直前(加工開始直前)で行う「関所」とも言える最終確認です。

前述した、不具合対策として行う、段取り中のチェック行動や2重確認などは、実は上図で言うところの「プロセス」の中で行う処置になります。
これはこれで重要なアクションではあるのですが、逆に手厚くすれば手厚くするほど、作業にかかる工数もどんどん増えていきます。
私が考えている「仕事の上手い人」とは、しっかり確実にミスを発見できる関所を1重、もしくは2重に仕掛けておき、「プロセス」は人よりも手を省き、効率的に行うことで、仕事を確実かつ迅速に行う人だと思っています。
言い換えると、初心者やまだ未熟なオペレーターさんには、多重な確認作業を手厚く設けた「プロセス」が必要で、1年から2年、3年から5年と経験を重ねるごとに、徐々に「プロセス」を簡略にしていき、段取り作業にかかる工数を徐々に減らしていくのが良いと考えています。
しかしここが重要で、初心者もベテランも「関所」となる最終確認作業は変わらない、ここだけは強固にしておくと言う事です。
この関所のレベルの高さが、その会社の持つ加工品質の技術水準のうちの一つと言えると思います。
ちなみに私自身は、「プロセス」となる段取り作業中にどんどん確認作業が増え、手間が多くなるのは嫌いなのですが、関所となるサイクルスタートボタンを押す直前の確認作業は、絶対に手を抜きませんでした。
おおよそこの確認手順を踏めば、ほとんどのミスは発見できるという手順で確認作業を行います。
この考えのおかげで、工具長・工具径補正の入れ忘れや入力間違いなどイージーなミスは、23年の現役オペレーター業務の中で一回も起こしたことはありません。
言い換えれば、加工スタート前に発見できていたというべきでしょうか。
まとめ
残念ながら「御社では、関所はどのように行っていますか?」とお聞きさせていただくと、ほとんどの会社さんで「そもそも関所は無いです」というお返事が帰ってきます。
御社はいかがでしょうか。
1重、2重の関所となる最終確認作業、「パパッと段取りをしても、加工スタート直前の最終確認でほとんどのミスは発見できる」という手順は確立されていますでしょうか。
参考になれば幸いです。
金型・部品加工業専門コンサルティングからのご案内
ホームページの技術コラム本の第9巻が発売されました!

設計部署や製造現場、管理部署にぜひ一冊。
経営者や部長などマネージャー職の方々から、悩める現場リーダーへのプレゼントにも最適です。
くわしくはこちらのページからどうぞ。
【動画セミナーDL販売】現場リーダーのための「稼ぐ力」養成講座
大手セミナー会社向けに制作したコンテンツを、安価に一般販売いたします。
金型・機械加工など単品・小ロット品加工の「現場リーダー」向けの動画セミナーです。

- 教材構成:約300ページ分のスライド資料をもとに制作された解説動画
- 学習時間:動画+演習で約6時間(367分)
- 目的:現場リーダーが 数字に強くなり、成果を見える化できる力を養うこと
- 特徴:目標管理・不具合対策を中心に実務直結のスキルを習得
- 形式:動画(mp4)+PDF資料
- 割引:通常価格50,000円 → セット購入で50%OFF:25,000円(税込)
【改善・管理の上級編】セミナー動画が発売中です【お得なDL版あります】

過去に大手セミナー会場で、代表コンサルタントが講師として登壇した内容をZOOMで再収録しました。
内容は、加工や管理における上級コースとなります(基礎知識はすでに持っておられる方向けになります)
動画セミナーですので、いつでも何人でも受講でき、長時間一気に受講する必要もありません。隙間時間を有効に使って受講できます。
お買い求めしやすいダウンロード版もございます。
くわしくはこちらのページからどうぞ。
【書籍販売中です】経営が厳しい金型メーカーのための本
このホームページに掲載している多くの技術・管理コラムから、経営が厳しい金型メーカーのために、大きな投資に頼らず、意識面や仕事の取り組み方などから改善改革していける方策に関するコラムを集めた本をつくりました。
こちらの書籍を販売しております。内容は、366ページの大ボリュームとなっております。

ぜひ社員の皆さまで読んでいただければと思います。また、金型メーカーを支援される金融機関や公的機関、会計事務所やコンサル会社でお勤めの方々にも、読んでいただければ幸いです。
詳しくはこちらのページからどうぞ。
YouTubeを使った上級セミナーを配信中です

金型メーカー・部品加工メーカーにおける、個別テーマの上級セミナーを配信しております。
YouTubeによる動画配信ですので、ネット環境があればいつでもどこでも視聴できます。
くわしくはこちらのページからどうぞ。
「金型メーカー・機械加工業のための管理職育成マニュアル」発売中です

当サイトの管理職育成ルームに掲載しているコラムを集めて編集したものになります。
金型メーカーや機械加工メーカーで、新たに管理職になられる方や、すでに管理職としてお仕事をされている方向けに、ストーリー形式で、心構えから具体的に取り組む業務内容まで、幅広くまとめております。
くわしくは、こちらのページからどうぞ。
「金型メーカー・部品加工メーカーにおける処世術」が発売中です
こちらの書籍は、金型メーカーや部品加工メーカーにおいて、国内全体で賃上げの機運が高まる中、勤める会社に貢献しながらも、ご自身の付加価値・市場価値を高めていこうとされる方々の一助になるような内容をお届けすることを目的としています。

「処世術」をテーマにした一般書籍はたくさんありますが、主にホワイトカラー向けのものが多く、金型メーカーや部品加工メーカーのお仕事ですぐに使えるものが少ないと思っています。
一方この本では、金型メーカーや部品加工メーカーの現場「あるある」を題材にしており、そこでお仕事をされる方々に身近なわかりやすい内容にしております。
簡単なワークも掲載していますので、社内研修にもお使いいただけます。
詳しくはこちらのページからどうぞ。
「金型メーカー・機械加工業のための自己診断ハンドブック」が発売されました!

私がコンサルティングの初回訪問時や、無料診断サービスにおいて、訪問先企業の製造現場で確認する項目を解析付きで紹介しています。
金型メーカーや部品加工メーカーに皆さまに、自社をセルフチェック(自己診断)するために使っていただければと思っております。
くわしくはこちらのページからどうぞ。
2パターンの技術セミナーレジュメを販売いたします

日刊工業新聞社さん主催で行われた、機械加工メーカー向け、金型メーカー向け、それぞれの技術セミナーで配布されたレジュメを販売いたします。どうしても遠方で参加できないといった方や会社さまより、レジュメだけでも使いたいとリクエストがあったためです。
当事務所のホームページに掲載されているコラムの内容がベースとなっておりますが、それとの違いとしては、具体的計算と事例ワークなどを盛り込み、ホームページよりも手厚く解説しております。
本来レジュメと言いますと、図やイラストがほとんどで、言葉による文章が入っていないイメージがありますが、本レジュメはそうではなく、復習がしやすいよう、多くが文章で構成されており、1人で読み進めることができます。
くわしくはこちらのページからどうぞ
ミドルマネジメント層向け人材育成セミナーのレジュメを販売いたします

ミドルマネジメントの人材育成のテーマで、講演をさせていただいた際に作成したレジュメ(当日映写したパワーポイントファイルと同じものです)を販売いたします。
日程や生産管理、品質管理だけが幹部・管理職の仕事ではありません。儲けるためのマネジメントが必要です。
そういった視点や意識を持ってもらうためのきっかけとしてオススメの一冊です。
くわしくはこちらのページからどうぞ。
4コマ漫画ギャラリーを開設しました
コラムページにプロローグとして添付している4コマ漫画を集めたページを開設しました。

こちらをクリックすると入れます

コラム投稿者
金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054