金型メーカーと機械加工メーカーの仕事の違いが現場のマインドに与える影響
私のコンサルティング先は、大きく分けて、金型メーカーや量産メーカーの金型内製部門と、マシニング加工などを行う機械加工メーカーの2つになります。
その中で、機械加工メーカーのコンサルティングにおいては、「人」の問題が原因で、金型メーカーや金型内製部門のコンサルティングよりも大変だと思うことがあります。
今回はそのような背景から、金型メーカーと機械加工メーカーの現場で働く際のマインドの違いについて書いてみたいと思います。
金型メーカーと機械加工メーカーの違い
そもそも金型メーカーと機械加工メーカーの現場には、どのような仕事の違いがあるでしょうか。
金型メーカーや量産メーカーの内製部門(以下、「金型メーカー」に統一)は、顧客からの要求に応えるために、金型の設計や製作を行います。金型は、プラスチックや金属などの素材を成形するための道具であり、その形状や機能は、製品の品質やコストに大きく影響します。
金型メーカーは、顧客のニーズを理解し、最適な金型を提案し、作り上げることが求められます。そのためには、創造性や技術力が必要になります。
金型メーカーは、自分たちが作る金型が製品にどのように貢献するかを知っており、そのことに誇りやプライドを感じています。
一方、機械加工メーカーは、顧客から提供された図面やデータに基づいて、部品や製品を加工します。
機械加工は、旋盤やフライス盤などの機械を使って、素材を切削したり穴を開けたりすることです。機械加工メーカーは、顧客から指定された寸法や精度を守りながら、迅速かつ安全に加工することが求められます。
そのためには、技能や経験が必要になりますが、自分たちが加工する部品や製品がどのような役割を果たすかを知らない場合があり、そうした場合、業務にやりがいや満足感を感じにくくなる場合があります。
よく「この部品、何に使うのか、どこの何の部品なのかよく知らないんだよねー」は、機械加工メーカーの会話あるあるです。ただし、最終製品のどこの何に使われるかをしっかりと把握し、機能面を熟知しながら加工したり、VE提案を行っている機械加工メーカーも勿論存在します。
このように、金型メーカーと機械加工メーカーの現場では、仕事の内容や性質が異なる場合があります。
その違いが、現場で働く人たちのマインドにも影響していると考えられます。
では、その違いの根本原因は何でしょうか。
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