【今さら聞けない】CAMと機械オペレーターを分業する真の目的
今回のテーマ「CAMと機械オペレーターを分業する真の目的」で、今さら何を当たり前のことを・・・と、思われる読者の方も多いと思われますが、やはり目的は「出来るだけ機械を止めずに、次々とワークを仕掛けられるようにすること」、つまり機械の稼働率を最大化することが目的となります。
そのために、CAMオペレーターと機械オペレーターを分け、事前にCAMオペレーターがNCプログラムを先行して作っていく、理想として機械オペレーターは、マシニングセンターや放電加工機の加工を間髪空けずに仕掛けていく、というわけです。
したがって、主に金型メーカーをはじめとする機械加工の現場では、どっかと椅子に座って机に図面を広げ、機械は止めた状態で、「さてこの加工はどうやろうかな?」と考え込む機械オペレーターさんは、最近はあまり見なくなりました。
ところが金型メーカーではなく、お客さんから図面をもらってそれを加工し納める単品の部品加工メーカーには、いまだにこの機械を止めて考え込んでいる加工者さんを見かけることがあります。
8時から15時までのパート社員さんもCAMオペレーターとして作業している会社もあるというこのご時世、少なくとも機械を止めたままじっと座って加工検討する仕事のやり方は、もうすでに時代遅れになっているかもしれません。
とは言っても、ここでよく出てくる議論が、CAMオペレーターは加工の熟練者でないといけないのか、はたまたそうでなくても大丈夫なのかという意見です。
熟練者でないといけないという理由は、例えばマシニングセンターであれば、熟練者でないとそもそもクランプ方法がわからないとか、まあまあ深い加工だけども表からで済むのか裏と表に分けて加工しなければいけないのか、薄物ワークでビビリ対策のため加工条件を変えなければいけないのかなど、経験に基づく配慮や工夫をCAM操作に盛り込まなければならないため、というものです。
では、時短勤務の女性パート社員さんの作るCAMデータは、そういった配慮がされていないのでしょうか。
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