ミドルマネジメント層へ向けた人材育成セミナー内容のご紹介③(型技術2021年5月号掲載)

ミドルマネジメント層へ向けた人材育成セミナー内容のご紹介③(型技術2021年5月号掲載)

3月号から昨年12/1に筆者が講師として福岡県金型研究会で話した、部長や課長などのミドルマネジメント層向けセミナーの内容を紹介している。

これまでミドルマネジメント層が管理するべき4つの指標、(1) 労働分配率、(2) 社員一人あたり付加価値額、(3) 時間あたりの付加価値額、(4) 損益分岐点の確認について、数値事例を使った管理のポイントと改善への取り組み概要を紹介した。

今回も引き続き、どのような取り組みによって各指標を改善していくのか、その具体策について解説する。

多能工化に向けた教育をどのように行うか

 「多能工化、わかっちゃいるけど、その教育をやる時間が取れないんだよね」と言われる企業は多い。

まずは、カリキュラムとスケジュールを事前にしっかりと作り、毎日もしくは、週2回や3回に1時間の時間を取ることで、定期的かつ計画的な勉強・練習を行えば充分にその効果は得られる。

また多くの金型や加工メーカーでは、スキルマップなどを使ってその力量を評価し、実務での役割分担などに利用しているが、実態としての日々の生産活動に寄与できていないこともよく耳にする。

例えば、自分が普段担当している以外の作業で、スキルマップでは〇とか◎、5点満点中5点や4点など高得点が取れているため、いざその業務に入ろうとするが、思うように作業ができなかったりするといった状況がある。

そういった問題を打開するため、次の2つの面からの能力評価方法を推奨している。

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