金型メーカーにおける設計者教育のポイント―工程の逆をたどる(型技術2023年3月号掲載)

金型メーカーにおける設計者教育のポイント―工程の逆をたどる(型技術2023年3月号掲載)

筆者が金型メーカーのコンサルティングを行う際、設計者の教育がテーマになると、まずセオリーとして「設計工程の逆順を辿って教育を行ってください」と伝える。

図1 順番を遡る教育の概要
図1 順番を遡る教育の概要

これは金型メーカー「あるある」だが、今現在、金型メーカーで設計をされている多くの方に、会社が立てた教育計画に沿って育成されたという方は実は結構少なく、CAD操作の習得ののち、本番でのお仕事をこなすうちに「自力で設計ができるようになっていた」というケースの方を筆者は多く見かけている。これを読んでいただいている方も、自社で思い当たることがあるのではないか。

こうしたやり方は、会社の設計部門を支える強力な設計者が育つ反面、「しばらくやらせてみたが、やっぱり設計には向かなかった」という人を生んでしまうリスクも抱えている。

だが会社が人選した候補者を、確実にリタイヤさせることなく、きちんと計画どおり育成しなければならない場合においては、どのような教育方針が望ましいのか、それが今回のテーマである。

設計工程を逆順に辿る教育とは

この「設計工程を逆順に辿る教育」とは、設計工程を次のように細分化させることが前提になっている。

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