【ショートコラム】これって簡単にできる身近な自動化?

ものづくりの現場で「センスが良いとされる人」を考察してみます
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【ショートコラム】これって簡単にできる身近な自動化?

今回は、金型や機械部品などを機械加工する際における、事例としてワイヤー放電加工と平面研削、それぞれのメリットとデメリットに配慮した、人と機械の充足状況に応じた加工工程の考え方について見ていきたいと思います。

例えば、私が現場でよく見かけるのが、一方から平面研削をして、また別の面から平面研削して、最後にちょこっとだけワイヤーカット加工するといったパターンの加工工程です。

特に手のひら程の大きさ、もしくはそれよりもさらに小さい小型の部品を対象にしています。

いわゆる4Gや6G研削仕上げ後に、追加でワイヤーカット加工を行うというパターンですね。

この方法には、述べ工数が最小限になる、切り屑となって捨てる部位が減り、歩留率が向上するなどのメリットがあります。

一方、人の手作業が多く必要となるため、平面研削などを担当するハンドワーク作業者が足りない場合は作業が滞ってしまったり、ワイヤー放電加工では全周切りではないため、バイス段取りが必要となり、段取りに手間が増えたり、複数ワークをまとめて仕掛けることが難しくなる、などがデメリットとして挙げられます。

そこで、あるクライアント企業で取り組んでもらったのが、思い切って、平面研削加工していた部位を全周ワイヤーカット加工に変更することで、有人作業である平面研削を無人のワイヤーカット加工に置き換えるというものでした。

これにより、この企業の現場では、夜間に無人加工できる部品が多く選出できたことで、日あたりの加工数を増やすことができました。

ところで、こういった出来高を増やすための方策は、現場の人員状況によって異なります。

例えば、現場に作業者が多い反面、使用する工作機械の台数が少ないという場合であれば、なるべく部品加工をハンドワーク化した方が加工できる部品数が増えます。

一方反対に、作業者の人数が少なく、機械台数が多い場合は、なるべくハンドワーク作業をNC加工に置き換えて、人の手による作業を減らし、自動化していくことを優先します。

このように一律に、1個1個の部品に着眼した最短工数を目指すのではなく、現場の人と機械の充足状況に合わせて、例えば今回のように、ワイヤーカットと平面研削それぞれのメリットとデメリットに着眼した加工工程を考えていくことも必要だと思います。

もちろん、大型部品の加工において、ハンドワークからNC加工への置き換えについては、本来研削で加工できる箇所をわざわざワイヤーカット加工することで、加工周長が長くなり、加工コスト増加の副作用が生じる可能性もあります。

しかし、今回お話した事例のように、小型部品であれば、ハンドワークからワイヤー放電加工の無人化によって、副作用よりもメリット面の方が大きくなるケースも多いと思っています。

今回の事例企業の現場の皆さんには、「今の御社のやり方も間違いではありません。ですが、現場に大勢の作業者がいる場合に正解となるやり方です。経験年数が長くない作業者が少数で回している今の状況においては、なるべく人の技能に頼らない・機械の無人加工を多用する回し方が正解になる可能性があります。それによって、仮に個々の部品の加工工数が増えたとしても、朝までにまとめて複数の部品が終わり、加工部品数が増えれば、それが正解になると思います。」とお話ししました。

とかく自動化は、そこそこ大きな投資を伴うことが多いですが、今回の事例のパターンは、もし該当した場合には、投資なしで身近に実現できる自動化と言えるのではないでしょうか。

これを読んでくださっている企業様の現場でも、もしこのような状況がありましたら、一度検証されてみてはいかがでしょうか。参考になれば幸いです。

免責事項
本コラムで紹介している事例は、あくまでも特定の状況下におけるものであり、自社の金型や部品加工の受注単価や機械に発生するランニングコストの状況によっては一概にコラムどおりの結果になるとは限りません。
また、仮に本コラムを参考に自動化を実行した場合であっても、成果に責任を負うことはできません。ご了承のほどお願いいたします。

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コラム投稿者

金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

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