当事務所のサービスである機械加工メーカーや金型メーカー向けの無料診断について、日刊工業新聞社さんの月刊誌「型技術」でも診断項目を紹介させていただいておりますが、前回に引き続き実際に診断した報告書の事例を紹介したいと思います。
今回は、CAM作業工程の内容です。
申し訳ありませんが、今回も社名は伏せさせていただき、内容も修正してあります。
ある金型メーカーA社の診断報告
CAM工程
3D加工のセオリーを押えた作業手順になっているか
CAM作業者間での標準化はできており、良い状態だと思います。
しかしながらコスト最適な加工方法や工程が組まれている状況とは言えず、自社でコスト最適となる加工標準を作っていくことが急務だと思います。
また、CAMオペレーターは現場加工の経験が浅く、3D切削加工のセオリーまで熟知しているとは言えない状況です。
社内で加工経験を積むためのカリキュラムを作り、中長期的な視野での対応をとった方が良いと思います。
カタログ依存になっておらず、形状やデータに応じた加工条件を使えているか
BT40やBT30相当など、複数のミーリングチャック仕様があり、工具カタログに記載されている加工条件がそのまま使えない状況ですが、実験により加工条件を決めるなど、とても良い対応がとられていると思います。
後は、形状部位によって加工条件を使い分けられるくらい、CAMオペレーターが切削加工を熟知できればさらに良いと思いました。
工具の突き出し長さを分け、工数に配慮したパスの作り方ができているか
使われているCAMの機能上での制約とも言えますが、加工軌跡のZ値で工具突き出し量を決めており、最適な突き出し長さでの段取りになっているとは言えない状況だと思います。
3D加工において、等高線と走査線加工で、加工条件を変えているか
続きを閲覧するにはログインが必要です。会員の方はログインしてください。 新規会員登録はこちら銀行振込でも可能です。また本サイトで本をご購入いただいた方も有料会員に登録できます。
詳しくはこちらをご覧ください。