【現場のコミュニケーション】部分最適と全体最適について

【続編】売値に左右されないモチベーション管理
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【現場のコミュニケーション】部分最適と全体最適について

私は金型メーカーや部品加工メーカーのコンサルティングの際、改善プランを立てた後、実際に改善を行っていくオペレーションは企業側にお願いし、その後はアドバイスや進捗管理を行っていくというのが通常のパターンなのですが、任せていてもどうしても進展しない場合があります。そういった時、例えば、機械加工の生産性アップがテーマの場合など、CAD/CAMが合えば私が直接CAMを操作して、成果を早期に求めていく支援を行う時もあります。

そうなると、直接現場オペレーターの方とコミュニケーションをとる機会も増えてくるのですが、そこでは様々な方と出会います。

そうした中、現場でお仕事をされる方々は、ある2種類の人に分かれるなぁと、ふと思うことがあります。

それは、考え方や発言が、部分最適になっている人と、全体最適になっている人に分かれているということです。

そして、そのうち職場でよくトラブルを起こすタイプの人の特徴の一つが、部分最適な発言をする人だと思っています。逆に、トラブルが起きにくく、管理職になっていく人の発言は、全体最適になっていることが多いと思っています。

例えば、部分最適な人の例としては、自分の大変さのみを延々と主張しているタイプの人です。一方、全体最適な人は、まず会社や部署が有利になることをまずは優先して発言する人です。あとこうした人は公平性を重んじるのも特徴です。

たまたまだと思いますが、部分最適な人は転職して来たという方に結構多くて、その転職される前のことは知り得ませんが、今接している性格そのままであるならば、おそらく前職の職場でも揉めたんだろうなぁと心の中で呟いてたりしています。

私が部分最適な人と出会ったと感じる場面は、次のようなものがありました。

  • 後工程のマシニング加工の時間が伸びるにもかかわらず、自分のCAM作業の手間だけを面倒くさがって手を抜こうとする。例えば、他のCAMオペレーターは、エアーカットを減らすためにダミー面を貼って無駄な軌跡を出ないよう手間をかけていても、自分は面倒くさがってその作業をやろうとしないなど(そもそもダミー面を貼るスキルは持っていない)。
  • 前向きな人が取り組んでいる改善の途中で起こる些細な問題点を大げさに非難して足を引っ張ろうとする人。
  • ワイヤーカットの多数個かけなど、同業他社が当たり前にやっていることを、自社には合わないなど理由を挙げて取り組もうとしないなど(実際やらない理由はGコードが読めないため複数プログラムの結合編集ができない)。
  • 解析ソフトを会社が持っていても、設計そのものに時間がかかり過ぎるため使っておらず、成形できる根拠のない構想のまま後工程に図面を回している。
  • 同業他社ではすでに当たり前にやっている加工や設計方法について、自分がやらされることの大変さを資料まで作って会社にアピールして、やることを拒絶したり必要以上に過大評価を受けようとする。

等々でしょうか。

私はコンサルタントなので全体最適な視点にならなければならないのですが、それでも反面教師として、部分最適にならないよう気を付けたいところです。

上記の事例を全体最適で考える人は次のように考えると思います。

  • 部署の生産性をまずは考える。後工程のマシニング加工がボトルネックになっていて、他のCAMオペレーターが少しでも加工時間を短縮するよう手をかけているなら自分も同じように手間をかける。ダミー面を貼るスキルも身について自分にもプラスになる。さらに、同じ作業なら別のCAMオペレーターよりも早く作業できるようにスキルアップするか、何らかより良い方法を編み出していく。
  • 部署の生産性をまずは考える。そのための改善であれば一緒になって取り組む。反対派の意見が出ても同調しない。
  • 会社の生産性をまずは考える。同業他社がすでにやっているのであれば、まずは追いつくための努力をする。さらに同業他社に追いつけ追い越せの精神で、自社なりのオリジナルの手段を考えようと努力する。
  • 部署の出来高をまずは考える。1stトライ後の修正作業に工数が多くかかっているようであれば、やはりCAD上でモデル修正した方が早いため、設計工数を減らす努力とともに解析ソフトも使えるようにする。なおその時間を捻出するために設計の分業化などにも取り組む。
  • 会社の生産性をまずは考える。同業他社ですでにやっていることなら自社は遅れているということになるので、自分個人のアピールよりも、会社全体の利益を考えることが大切だと理解し、「会社」としてまず他社に追いつくことを優先し粛々と協力する。

と、このような感じでしょうか。

このコラムを読んでいただいているような前向きな方に、部分最適な方はおられないと思いますが、多少なり発言や考え方が部分最適寄りになっていないか、少し振り返ってみてはいかがでしょうか。

そしてやはり目指すは全体最適で、会社や部署に有益になることをまずは優先してモノを考える、これだと思います。

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コラム投稿者

金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

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