内製部門(工機部・加工メーカー等)の生産性診断項目

内製部門の生産性診断項目
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内製部門(工機部・加工メーカー等)の生産性診断項目

今回はあくまで当事務所の見解(普段お手伝いしている企業の規模感、事業形態)になりますが、プレス加工メーカーや成形メーカーの金型内製部門や工機部門、又は機械加工メーカーの加工現場などの生産性を診断するための項目を、工程や分野別にご紹介したいと思います。

今回ご紹介している項目は、次のような分類になっております。

  • 設計部門の診断項目
  • 加工部門の診断項目
  • 組立/トライ工程の診断項目
  • 管理面の診断項目
  • 部門収支の診断項目

もしよろしければ、自社で行う自己診断にもお使いいただけたらと思います。

それでは、まず設計部門から見ていきます。

設計部門の診断項目

  • 平均的な設計リードタイムは何日くらいか。
    • 金型の種類によって設計リードタイムが異なるため、何トンクラスの順送型など、自社で標準的な金型を目安として、リードタイムを同業他社と比較した場合どうか。
  • 2次元設計か3次元設計か。
    • それぞれにおいて自動機能が最大限に使えているか。
    • 支援機能のないCADなど、自社の設計には適さない作業性が悪くなってしまうCADの種類を使っていないか。
  • 成形シミュレーションソフトを活用しているか。
    • 加工現場では、解析モデルを再現した精密な加工が行われているか。
  • DRは設計完了までに何回行っているか、どの段階で行われているか。
  • 過去トラデータベースはどのように運用されているか。
  • 改良ダイス鋼の使い分けはどのように行われているか、その他、構造部の鋼材の使いわけはどうか。
  • 社内と協力メーカーで横断的に使用している金型標準書(設計規格書)の内容はどうか。
    • 社内で製作される金型向け:品質面だけでなく、部品の加工性や組み立ての効率性など、生産性に配慮された内容も盛り込まれているか。
    • 協力メーカーで製作される金型向け:社内と同じクオリティのものが製作されるくらいに、内容が精緻・網羅されているか。
  • 設計の分業化で効率化を図っているか。
    • キャベツの千切りまでベテランがやらなくて済む体制になっているか。
  • 壊れにくい金型になっているか。
  • 予備部品を高精度に作ることで、量産時に謎の変化点を発生させない体制になっているか。

加工部門の診断項目

  • 加工条件は同業他社と比較してどうか(穴あけ・形状加工)。
  • CAMは自社の加工内容に適したものになっているか。
    • 手間をかけ過ぎる作業が発生していないか。
  • 同時多数個かけは同業他社と比較してどこまでやれているか(マシニングセンター・ワイヤーカット)。
  • 精密加工に必要な機械や治具の保全、加工手順の整備はどこまで行われているか。
    • 工具の振れ
    • ミーリングチャックの種類
    • ツール伸びの考慮
    • 焼き入れ後仕上げ
    • リーマ加工
    • 長時間加工への配慮など
  • ワイヤーカットのカット回数は同業他社と比較してどうか。
  • CAMオペレーターのスキルは同業他社と比較して充分か。
    • スキルに個人差は発生していないか、標準化されているか、教育の目安はあるか。
  • 小日程計画(差し立て)はどのように行っているか。
    • 前倒し日程は立てられているか、負荷に応じて前詰めと後ろ詰めの計画は使い分けられているか。
    • 夜間自動加工の稼働率はどうか。
  • 不具合対策は適正か、NC機の関所はどのように行われているか。
  • 平面研磨加工の反りは取れているか、作業手順は標準化されているか。
  • 加工後の測定はどのような管理で行われているか。
    • 必要に応じて機内計測は行われているか。
  • 最低限必要な機械の精度確認は定期的に行われているか。
    • マシニングセンターの動作とテーブル・バイス口金との水平平行、主軸の振れ、タッチセンサーの校正
    • ワイヤーカット放電加工機の分解メンテナンス頻度
  • 一人当たりの仕事の範囲は妥当か。多能工の程度は。

組立/トライ工程の診断項目

  • 玉成までの平均トライ回数は同業他社と比較してどのレベルか。
  • トライ後の調整加工はどのパターンで行っているか。
    • ハンドワーク主体の場合、リバースエンジニアリングは行っているか。
    • 機械加工の場合、設計部門や加工部門に負荷が偏っていないか。
  • 組立/トライ担当者は、どこまでCAD/CAMスキルを持っているか。

管理面の診断項目

  • スキルマップはどのように運用されているか。
  • マルチスキル(多能工ではなく)の程度はどのくらい進んでいるか。
  • 作業日報の形式はどのタイプが採用されているか、各作業者の待ち時間なども集計できるタイプか。
  • 機械レイアウトは多能工や人の動線に適した配置になっているか。
    • 汎用機は適宜活用しやすい配置になっているか。
    • 道具等の手元化はどの程度できているか。
  • 納期・品質面以外の生産性目標はどのように周知されているか。
  • 型案件ごとの収支はどのように計算されているか。作業者に実績チャージなどが共有されているか。
  • 下積み後のキャリアプランはどのように制度設計されているか。
  • 組織に自分ファーストなモノづくりが蔓延していないか。

部門収支の診断項目

  • 内製部門単体での労働分配率は何%か。
  • 保全作業と新規型製作の人員バランスは適正か。
    • 保全業務の方に偏っていないか。

まとめ

以上になります。

やや入り込んだ内容になっており、特に生産性と一部品質面での診断に絞った項目となっておりますが、もしよろしければお使いいただければと思います。

読んでいただいて気づかれた方も多いと思いますが、「同業他社と比較して」という表現が多かったと思います。この点が特に「競争力」を診断する点においては重要な視点だと考えています。

なかなか生産性や稼働率が上がらないというお悩みをお持ちの企業さまの一助になれば幸いです。

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コラム投稿者

金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

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