【今さら聞けない】日程計画の正しい作成方法とは?

正しい日程計画の作り方
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【今さら聞けない】日程計画の正しい作成方法とは?

今回は、ものづくりをする会社であれば、ほとんどの会社が作成している日程計画がテーマです。

私がコンサルティングしている企業さんで、この日程計画のあり方について話をすると、だんだんと会話の途中で、何となくお互いにズレというか、違和感を感じてくることがあります。

その違和感とは何でしょうか。

それは「そもそも何のために日程計画を作っているのか」、そこにギャップがあるためだと考えています。

多くの会社さんで日々の日程計画は、受注してきた仕事に対して依頼された納期に間に合うよう、社内の生産能力(製造キャパ)を考慮し、更新されます。

問題はその先です。

この日々の計画は、納期に間に合えばそれで良いのでしょうか。

お客さんと自社、それぞれに都合がある

ここで私がよくお話しさせていただくのが、次のことです。

  1. 「納期どおりにモノをつくる」のは、お客さん側の都合
  2. 自社側の都合は、「儲かるようにモノを作る」こと

①については、もちろん仕事として当然のことです。納期とはお客さまとの約束になります。

しかしながら、納期に合わせて仕事をこなしていれば、自社にとって必要な利益を充分に確保できるかと言えば、当然にそのような保証はなく、お客さんが仕事の依頼先の財務状況まで心配しながら配慮して発注してくれているわけではありません。

あくまで、会社が存続できて、かつ社員に充分な還元をしていくための利益の確保は、当然のように自社でコントロールしていかなければなりません。

充分に目標売上を達成できるほどには一日にこなしている仕事量が足りていない、また単価の安い仕事が続いており、充分な利益があげられるほど受注数量が足りていないといった場合などには、納期に合わせて仕事をしているだけで大丈夫でしょうか。

一日いくら分の仕事をする計画を立てていますか?

次に私が続けてさせていただく質問があります。

「計画したその日は、いくら分の金額の仕事を予定していますか?」

これは毎日の日程計画により仕事の予定を立てている中で、一日に設定した仕事について、単価×数量として計算し、売値としていくら分の仕事を設定したかという質問です。

例えば、仮に売値が一日1万円に満たないような仕事量の日に、2人や3人の作業者を割り当てることは、あってはならないことでしょう。

ところが実際には、一日の売値を全く意識することなく、日々の計画を立てている会社さんが結構あります。

もちろん、今このホームページを見てくださっている業態の会社さんでは、作業者の人数を仕事量に応じて増減させることは難しいし、不可能という会社さんがほとんどだと思います(工程間で人数を調整することは可能だと思いますが)。

したがって、工程ごとに投入する人数・工数が毎日決まっているのであれば、すでに受注が決まっている仕事について、いかに前倒しを行っていくことで、投入工数に見合った仕事量を日々設定できるか、これがあるべき日程計画の考え方だと思います。

一方、単品受注の仕事ではなく、EDIによって固定した客先から一定した量を毎月請け負う量産系のお仕事でしたら、前倒しの生産を行っても、能動的に追加のお仕事を取りこんでいくことは難しいでしょう。こういったケースは日々の山崩しを行いつつ、決まっている一日の仕事量に対する投入工数(人員)のバランスをとっていくことになるでしょう。

それでもやはり、一日にいくら分の金額の仕事をさせるのか、これが見えないと、一体どれだけの人員を投入して良いかわかりません。

実際に、これらの見える化を行っていないため、投入している人員が過剰になり、財務状況が厳しくなっている会社が多いのも事実です。

後ろ倒しではなく前倒しで

話を戻しますが、

  1. 納期どおりにモノをつくるのは、お客さん側の都合
  2. 自社側の都合は、儲かるようにモノを作ること

したがって自社の都合としては、最後の納期に合わせて後ろ倒しで日程計画を立てるのではなく、少しでも儲かるように前倒しで計画を立てる、

この考え方で計画を立てていけば、年度で目標としている売上や利益に近づく日々の生産ができるというわけです。これはただ納期を守っているだけでは実現できません。

以前のコラムで私が提唱した前倒しで日程計画を立てる対応については、納期遅れを出さないための対応としていましたが、本来の前倒しの目的は、やはり少しでも儲けるためです。

改善が進む会社とそうでない会社の違い

また改善がよく行われている会社、そうでない会社という違いを見てもわかります。

納期だけを見て、最後の納品日から、各工程で必要になる工数に応じて工程納期を定める後ろ倒しの日程計画を立てる会社の傾向として、改善に取組まれていることが少ないです。

一方、受注案件ごとに可能な着手日から、最終的な納期にとらわれることなく、各工程の必要工数に応じて前倒しの日程を立てることで、後半の日程を空け、そこにできるだけ多く仕事を取りこんでいこうとするタイプの会社の意識は高く、少しでも各工程のリードタイムを短くしようと改善が積極的に行われています。

このように納期に間に合わせるだけの意識で、普段の仕事をされている会社のモチベ―ションは、前倒しで少しでも多く儲けようとしている会社に比べあまり高くなく、嵐のような納期に追われている時が過ぎてしまえば、改善に対する動機付けは消えてしまいがちです。

最後になりますが、納期というのはとても重要な管理項目ではありますが、やはり前述したように「納期どおりにモノを調達する」というのはあくまでお客さん側の都合であり、それだけにとらわれず、利潤を得て会社を繁栄させていくといった自分たちの会社側の都合に合わせた日程計画を立てていくべきだと私は思います。

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コラム投稿者

金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

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