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11/25のセミナーでいただいたご質問の回答です

2019 12/08
11/25のセミナーでいただいたご質問の回答です
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11/25のセミナーでいただいた口頭質問のご回答です

先日11/25に日刊工業新聞社さん主催の技術セミナーに登壇させていただきました。

金型メーカーでお勤めの方々に受講いただき、誠にありがとうございました。

午後からの半日セミナーで、時間的に参加しやすいセミナーだったと思います。

その4時間という時間の中で、休憩の最中いくつか質問をいただきました。

その場で回答をさせていただいたのですが、金型製造にかかわる各メーカーさん共通の課題だと思いましたので、改めてコラムとしてこの場で回答させていただこうと思います。

それでは以下、よろしくお願いいたします。

他の金型メーカーでは、設計担当になる前に現場経験をどのくらいの期間積ませているのか?

私が見てきた中では、各社さん様々です。

1年という会社さんもあれば、5年を超えるという会社さんもあります。

ちなみに私自身は、19才でプレスメーカーに入社後、倣い加工やラジアルボール盤、セーパー加工などを半年経験したのち、金型設計をやらせてもらいました。

この現場経験の期間については、各社さん、何を重視するかによって変わるようです。

金型やその部品、工作機械とその扱い方など、最低限、現地で実物を見てきてほしいというスタンスであれば、3か月~半年というパターンの会社さんもあり、

現場で必要となる技能をある程度習得し、現場仕事をする厳しさや人間関係づくりまで合わせてやって来てほしいとなると、3年とか5年を超える期間の会社さんもあるようです。

もちろん、設計や現場のマンパワーの過不足により、「席」が空いているかどうかといったタイミングもあると思います。

ただし、どの金型メーカーさんでも共通して感じることは、現場経験で学んで来てほしい要件について、あまり明確になっていないと感じる点です。

それを踏まえると、結局「期間」でもない気もします。

定期的なジョブローテーションによる現場経験を積ませる会社さんもありますが、各工程で従事する期間が決まっているからこそ、何を学んでおくべきか事前に明確にしておく必要があると思っています。

私はこれらをテスト形式で明確にしておくことをオススメしております。

そちらに触れたコラムがありますので、もしよろしければ参考にしていただければ幸いです。

金型や機械加工メーカーでは作業者の力量をどのように評価するのが正しいのか

自社では3次元設計を導入しているが、加工後に測定する部品の寸法記録のため完全なペーパーレス化が出来ないが、これはやむを得ないか?

たしかに私がこれまでに見てきた中では、ISOによる記録管理などによるトレーサビリティ確保のための部品寸法の記録においては、ほとんどの金型メーカーさんが紙面での記録を行っております。

たしかに、3Dビューワーの中に記録する機能を持ち合わせたソフトもあるようですが、例えば研削加工の後に測定を行い、作業者がそのまま測定値を記録していこうとすると、なかなかパソコンの前に行ってビューワー内に記録する手間というのは現実的には厳しいように思えます。

そのため、ほとんどの金型メーカーさんで、加工用・測定記録用を兼ねた部品図が作成されています。

しかしながら別の視点ですが、設計の後工程であるCAM作業においても3次元モデルからデータ作成を行える完全な3次元工程を実現しているにもかかわらず、加工現場のために詳細な部品図を描きすぎているなと感じることは多々あります。

特に、設計で加工属性を付与するフィーチャー設計が出来ているのであれば、なおさら図面に穴寸法などは必要ないと思います。

そういった点で、ペーパーレスとは論点が異なってきますが、3次元設計に伴う最適な手順ができているかという視点で、一度自社のご確認をされてはいかがかと思います。

緻密な差し立てを行うため高い精度の工数見積もりが必要なのは理解できたが、そもそも見積もり工数は現場担当者の申告制で行っているため、その見積もり工数に妥当性があるのかわからない

こうなる原因として、質問をいただいた金型メーカーさんでは、全ての工程を一定スキルでこなせる技能者が、現場からいなくなったといった問題があるようでした。

たしかに、この事情を抱える金型メーカーさんはとても多いようです。

では部品ごとに、どの会社も共通した業界標準の加工工数を見積もる手段はあるのかという論点ですが、私は現時点では難しいと思っています。

(そういった研究論文を見たことはありますが)

したがいまして、私は個別に、金型メーカーさんごとの現状の加工工程や方法に対し、他社と比較し、過剰品質な手順になっていたり、慎重になり過ぎている加工条件などがあれば、それを地道に是正していくといった手段が最適なのではないかと思っています。

加工現場の評価を行ううえで「稼働率」を使うと、加工者のスキルと頑張りによる「仕事の速さ」が見えなくなり少なからずモチベーションに影響するようだが、何を評価指標とするのが正しいのか?

主に「チャージ」計算を使って、仕事の速さを評価する加工メーカーさんが多いようです。

簡単な例で言いますと、チャージ5,000円・工数10時間で見積もり、売値5万円で受注した仕事を、現場の頑張りにより、8時間で終わったとします。

そうすると実績のチャージは、5万円÷8時間=6,250円となり、見積もり時のチャージ5,000円が、時間単価6,250円になったということで、この上げ幅を「仕事の速さ」として評価するということになります。

このあたりについては、下記のコラムでも紹介しておりますし、2020年2月3日に日刊工業新聞社さん主催のセミナーでも触れる予定です。

部品加工メーカーのチャージ計算について

まとめ

以上、セミナーの合間にいただいた質問に対する回答でした。

またセミナーの最後には、申し込みの際にいただいた個別の質問にも対応させていただきました。

その内容をまとめたコラムは下記になります。

マシニング加工における荒取りと仕上げは機械を分けるべきか

本文中にも記載しましたが、また来年2020年、次は機械加工メーカー向けに、マシニング加工とCAM作業についての管理・改善のセミナーにて登壇させていただきます。

もしよろしければ、そちらもよろしくお願いいたします。

   

   

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コラム投稿者

金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士)
愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

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