金型・部品加工業専門コンサルティング

金型・部品加工業専門コンサルティング(加工コンサル)は、金型メーカーや、マシニングなどの機械加工業を専門とする経営コンサルタント事務所です。

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FAQ

FAQ

古い加工技術にこそ今使えるノウハウがある

 

私のクライアント企業の中には、加工寸法公差がプラスマイナス0.01ミリといった高精度の部品加工を要求される製造現場があり、それに対応しなくてはならない若手の皆さんは大変苦しんでいます。

 

ワイヤーカットによるセカンドカット、サードカットが使えれば、0.02ミリのレンジへの対応は難しくはないと思いますが(加工歪みの問題は別として)、エンドミルによる切削加工、さらに焼入れ処理された高硬度材が対象となると、非常に厳しいものがあります。

 

使用されている機械や、そもそもの加工形状にもよりますので、一概にバチッと「この手順で」というアドバイスが難しいのが現実なのですが、私のような今主流の超硬エンドミルではなく、ハイス製のエンドミルばかりで加工してた時代も長く経験しているという人間からしますと、それらの工具で泣く泣く加工してきた方法の中に、今こそ使えるノウハウがあると思っています。

 

例えば、先ほど話しに挙がったワイヤーカットですが、熱補正機能なども完備されている最近のマシンにおいては、放電ギャップや径補正、カット回数など、メーカー指定の条件を用いれば、0.02ミリレンジなどの高精度加工はユーザーの技術としてはさほど難易度は高くないものになりました。

 

しかし10年、20年を超える以前からワイヤーカットをやられている加工者の中には、下図にあるように、スタート穴から本来欲しい形状を切り出す反対側に、10ミリ角などのテストピースを切り出し、それをマイクロで測定し、その日の気温や機械の調子などによる精度誤差を確認したうえで、その誤差を補正して高精度の加工に対応するなどの手順を踏んでいました。

(もちろん今でも、厚板加工のタイコ形状確認などで使われています)

ワイヤーカットの事例

これは、ハイスのエンドミルを使った切削加工も同様で、超硬エンドミルが主流になった今でこそ、仕上げ代0.1や0.2ミリを付けた中仕上げ加工の状態から一気に仕上げ寸法を狙う手順が当たり前になっていますが、ハイスのエンドミルを使っていた加工では、どうしても下図のような倒れが出るため、一発で狙い寸法になることはほとんどありませんでした(もちろん狙いの寸法公差によります)。

細いエンドミルで深い立壁を切削加工

しかも、加工ビビリも出やすいため、突き出し長さが長いなど厳しい条件で一発仕上げを狙うと、食い込み寸法になることもありました。

 

そこで、仮で一旦仕上げてみて、その日、その時の傾向を掴み、それを加味したうえで仕上げるという手堅い手順を踏むわけです。

 

具体的には、0.1ミリなど仕上げ代と同じくらいの寸法を残したうえで、一旦「中仕上げ加工→仕上げ加工」のプロセスを踏み、仮の状態で仕上げます。

 

形状や深さによる加工負荷、機械の調子、エンドミルの径・摩耗具合など、そのとき出せる加工精度を認識し、エンドミルの倒れなどで余分に残る取り代を加味したうえで、再度「中仕上げ→仕上げ加工」の手順で仕上げます。

 

この手順は、現在においても、高硬度材をプラスマイナス0.01ミリ精度で仕上げるなど、一発で公差内に仕上げるには厳しいときに使えると思います。

 

こうした厳しい公差の加工は、切り込み深さやゼロカット回数などをパターン化しようとしても、その都度、加工形状や深さ、機械剛性、そのときのエンドミルの状態などにより、加工後寸法の傾向は変わってくるためです。

 

どの方法がベストだと一概には決められませんが、一発で公差内まで狙えない厳しい加工においては、こうした手順もあるということです。

 

もちろん、プラスマイナス0.02ミリの加工公差のときなど、0.04ミリ以上のレンジがあるという加工であれば、剛性のある超硬エンドミルのメリットをフルに活かし、一発で公差内に入れる工程を考えても良いと思います。

 

私も含め、かつて今ほど良くない工具や機械を使っていた現場加工者の皆さんは、何とかあるもので精度を出そうと創意工夫していました。

今の高度になったツールでは必要が無くなったノウハウもあると思いますが、今の若手の皆さんにおいては、こうした経験ができなくなったのも、応用力を育てる観点からは少し物足りない感もあります。

 

社内で加工者の育成カリキュラムを作られている企業におかれましては、あえて整い過ぎた最新の環境ではなく、少し古く精度の出しにくい道具や機械で加工に取り組んでみるというカリキュラムを一部取り入れてみるのはいかがでしょうか。

応用力や危機対応能力の育成につながると思います。

 

もしよろしければ、参考にしてみてください。

 

 

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差し立て板が機能するようになった、その次は?

 

以前お伝えした「金型メーカーのあるべき日程計画の方法について」では、大日程・中日程・小日程の3段階に分け、金型や部品の日程管理をすることをご紹介しましたが、最後の小日程計画では、現場で差し立て板を使った日程の見える化をご紹介しました。

 

この差し立て板は、工数の見積もりと、それを計画に落とし込むという、やや高度なスキルを要する管理でしたが、これが機能するようになれば、いよいよ次に考えなければいけないことがあります。

 

それは、その差し立て板の前提になっている個々の部品の加工工数の合計が、金型の受注金額に照らし合わせ、採算がとれているか?ということです。

これは、中日程計画で考慮することも考えられます。

 

以前ご紹介した中日程計画の例は、下図のようなものでした。

 

中日程計画

 

こちらの例では、「AB-12345」という金型工番について、パンチやダイ、パンチプレートやバッキングプレートなどの部品が、材料手配やCAMデータ作成、マシニング加工など、それぞれのリードタイムに応じて、工程納期をカレンダーの日程に当てはめるというものでした。

 

このカレンダーへ、個々の工程で必要となるリードタイムをそのまま当てはめているという場合は、これらの工数を合計したとき、金型の受注金額の中にある工賃分の金額と照らし合わせ、採算がとれているか、これが重要になるということです。

 

また、実際の機械や人の空き状況も踏まえたカレンダー日程にしている場合には、実際に掛かる工数は、下図の例のような差し立て板の方で管理していると思います(例えば、加工は半日で終わるのに、中日程計画の工程納期としては10日後とかにしている場合)。

小日程計画

 

その場合は、差し立て板にある部品の加工工数を合計した場合、金型ごとの受注金額の工賃分の予算内に収まっているか?この管理が必要だということです。

 

さてその際、一点注意が必要です。

というのは、金型に含む工賃の金額は、一般的には工数に下駄をはかせることが多く、実際にかかるであろうそのままの工数どおりで見積もり金額を出すことは少ないと思います。

 

したがって、その下駄をはかせた工数を目標に予実管理を行っても、会社や部門を成長させる有益な取り組みにはならないということです。

 

また、厳しい金型単価を指値で受注している場合も同様です。

最初から負け戦と分かっている工数を目標に、日程管理を行っても、当然現実は合わなくなって予定は狂ってきますし、現場のモチベーションも上がりません。

 

そこで、実際の受注金額に使われている見積もり工数ではなく、「標準工数」というものに置き換えます。

これは、現場の現状のスキルなども考慮し、何とかこれくらいの工数であれば出来るであろうという数値に調整した工数になります。

 

差し立て板や中日程計画の工数を合計したとき、この標準工数内に収まるよう日程計画を立てます。

 

したがって、金型メーカーの予実管理では、次の3つの工数を扱うことになります。

  1. 見積もり工数・・・引き合いがあった時、提出する見積もり金額の工賃を計算するときに使う工数
  2. 標準工数・・・できるだけ採算が合うように配慮しながら、現場が目標とする金型ごとの工数
  3. 実績工数・・・実際に加工してかかった工数

 

厳しく予実管理をされるのであれば、標準工数を使わず、見積もり工数と実績工数だけの比較評価を行うのも良いかもしれません。

 

実際に、ある加工メーカーさんでは、受発注システムのデータベースから、現場の作業者が自由に実績結果を見て、自分が担当した案件がどれだけの粗利益率があったのか閲覧できる仕組みをとっているところもあります。

 

最後になりますが、段階に応じた日程計画とその進捗管理、収益性管理までを併せ持った完璧な生産管理をぜひ目指していただきたいと思います。

 

 

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設計のあるべき進捗管理の方法について

 

今回は、設計の進捗管理の方法についてみていきます。

 

設計の進捗管理は、どの企業においても難しいという意見をお聞きします。

その理由としては、機械加工工程などとは異なり、加工部品数のようにボリュームを定量的に表現することが難しく、また構想設計のように必要工数がなかなか予測できない点などがあります。

 

そういった点を考慮した中で、私がベストと考える設計工程の進捗管理の方法をご紹介します。

 

まず、よく行われている下図のようなガントチャート、これによる進捗管理から見ていきたいと思います。

 

良くない事例

 

これは本当に多くの企業でとられている方法で、上図の例では、緑色の線で示す計画日程と、日々の進捗を赤色線で埋めていく方法です。

 

実はこれは良くない方法で、計画に対しどれだけ先行しているのか、また遅れているのかわかりません。

赤色線を日々更新して伸ばしていくうちに、結果的に緑色の計画線を追い越してしまい、工程納期直前になって何の対策も取られないまま、工程納期を過ぎてしまうパターンです。

 

また、赤い円グラフによる進度管理についても、現状どれだけの割合が完成しているのか一応わかりますが、日程とリンクしておらず、やはりあと何日遅れているのか、逆に余裕があるのかがわかりません。

 

あるべき進捗管理の方法

そこで私が推奨する進捗管理が下図の形式です。

遅れの場合

まず、オレンジ色で示すマスが、計画日程です。これは先ほど見てきた事例と方法は変わりません。

 

違うのは、進捗状況を表す青色のマスの日程です。これは、先ほどの良くない事例のように日にちで更新してもほとんど意味がありません。

達成率で更新することが重要です。

 

青色のマスは、母数である計画日数に対し、今日現在の設計工程の完成度の割合を日数に換算して表現しています。

 

上図の例では、組図設計は着手日が2/25、完了予定が3/8ですので、土日を除いた実質稼働日数は10日となります。

 

設計担当者は毎日の進捗報告として、現状の設計の完成度割合を達成率のところへパーセント数値で入力していきます。

上の例では、達成率は30%と入力されています。

 

したがって、計画日数10日のうちの30%ということで、3日分の完成度割合ということになり、着手日の2/25から2/27までが青いマスで埋められるということになります。

 

今日現在の位置は、赤く太い縦線で表現します。この赤い線は、毎日横に移動していきます。

 

したがって、今日現在を表す赤い太線と、青いマスとの差が、現状との進み・遅れを表す差異となります。

 

上の例では、今日現在を示す赤い線は3/1となっており、着手日の2/25から5日が経過しているので、本来50%完成していなければいけませんが、進捗報告では30%しか完成していませんので、2日分の遅れが出ております(オレンジの両側矢印)。

 

逆に下図のように、先行する場合もあります。

先行している場合

この例では、同じく3/1の時点で、本来50%の完成度で良いところが、70%の達成率が報告されているので、完成度で換算した青いマスの日数は、実質稼働日数ベースで3/5まで進んでおり、土日を除くと、2日分先行できています(オレンジ色の両側矢印)。

 

このように本来、進捗管理というものは、締め切り日が到来して、間に合った・間に合わなかったという結果論ではなく、日々の管理の中でどれだけ早く対策(アクション)が取れるかが重要なポイントになります。

 

例えば、遅れを未然に察知した時点で、残業や休日出勤の手続きをとる、受応援の手続きをとる、工程納期を見直すなどの対策をとります。

 

また、顧客による設計変更や仕様追加などにより、設計ボリュームに変更があれば、計画日程を増やすか、別途、新たな設計工程として追加するなどの調整を行います。

重要なのは、ボリュームが増えたことを放置するのではなく、改めて達成率による進捗管理ができる状態に更新することです。

 

最後に、こうした機能を何のソフトで行うかですが、ファイル共有の問題がなければ、エクセルにマクロなどを若干加えて実現できると思いますが、ある程度の企業規模で、複数名の設計者で共有した管理表を作るのであれば、自前でシステムを作るよりは、長期間付き合えるシステムベンダに依頼して作った方が良いかもしれません。

 

私が多くの企業を見てきた経験では、特定のパソコンに詳しい社内人材にシステムを作らせると、その人の異動・退社・欠勤などにより、いずれトラブルを抱えることになります。

目先のコストにとらわれると、もっと大きなロスコストに足を引っ張られることになるかもしれません。

 

以上になります。

ぜひ「管理(コントロール)」ができる、正しい進捗管理を行ってください。

 

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3D加工における等高線加工と走査線加工、エンドミル条件を使い分けてますか?

 

今回は、CAD/CAMを使った3D加工において、主に仕上げ加工で使われる等高線加工と走査線加工について、同じ工具であっても、それぞれの主軸回転速度(S値)と、送り速度(F値)を別々に使い分けてますか?というテーマです。

 

これは、とあるCAMが等高線加工と走査線加工、同じ工具を使っていても自動で、それぞれ異なるS値とF値が設定されるのを見て、「たしかにそうだよな」と気づいてからは、クライアント企業にこの設定をするよう推奨しております。

 

では、具体的に見ていきます。

 

まず今回のテーマ、等高線加工と走査線加工でのエンドミル条件の使い分けは、主に仕上げ加工を対象としております。

 

そもそも、等高線加工と走査線加工は、下図のように、加工する形状の傾斜部において、それぞれ得意とする角度エリアだけを加工するために使い分けされます。

ちなみに、私は30度~40度あたりで分割するのを推奨しています。

等高線の加工エリア

走査線の加工エリア

逆に、それぞれで加工しない側の角度エリアは、次のように送りピッチに支障がでるため、通常は除外します。

  1. 等高線加工の場合、走査線加工で行うエリアのように角度が緩くなると、どれだけZピッチを細かくしても、加工表面を沿う送りピッチは広くなってしまうため、緩い角度エリアは走査線加工で行うことになる。
  2. 走査線加工の場合、等高線加工で行うエリアのように角度が立ってくると、どれだけXYピッチを細かくしても、加工表面を沿うZピッチは広くなってしまうため、立っている角度エリアは等高線加工で行うことになる。

 

最近のCAMは、等高線加工と走査線加工を一緒にした加工パターンも用意されていて、そういった機能を使うと、上記の1.と2.は気にしなくてもよくなるのですが、原則はこのように形状に応じて、それぞれの加工を使い分けします。

 

さてここから本題ですが、等高線加工と走査線加工、同じボールエンドミルを使う場合、それぞれのS値とF値は同じで良いでしょうか。

 

実は前述したように、加工するエリアを角度で分割した場合は、下図のようにそれぞれの加工でワークに接触するボールエンドミルの箇所が異なります(図は30度で分割した例)。

工具の接触点

この図におけるそれぞれの接触点は、等高線加工と走査線加工、それぞれの加工において、ボールエンドミルの最外周が接触する点を表しています。

 

等高線加工であれば、90度の立ち壁が接触する点、走査線加工であれば、最も角度が立っている30度の部位が接触する点になります。

 

工具の加工条件であるS値は、毎分あたりの主軸の回転数であり、その数値は工具の周速値(毎分あたり可能な切削距離)から計算されます。

S値の計算

この計算によると、分母であるD(工具直径)が小さいほど、主軸の回転速さであるS値が大きくなります。

 

したがって、前述した工具の接触点の図を見ると、等高線加工よりも、走査線加工の方が小さい直径で接触するため、等高線加工よりも走査線加工の方が速いS値で加工できるということになります。

 

最後に、具体的な計算方法ですが、もう一度、先ほどの図を見ると、

A部の計算

赤い線で示した長さは、ボールエンドミルの半径になります。

したがってこの図から、ボールエンドミルの半径R値にSin計算をすれば、Aの長さ、つまり走査線加工で使用する工具半径値が計算できます。

 

また、F値ですが、計算は次のようになります。

F値の計算

この計算式を見ると、S値が大きくなれば、比例してF値、つまり送り速度が速くなり、加工が早くなります。

 

このことによれば、緩い角度しか加工しない走査線加工については、接触する最外周の工具径でS値を計算し、できる限り速い送り速度で加工した方が効率が上がるということになります。

 

そういった意味では、最近のCAMで等高線加工と走査線加工が一緒になった加工設定ができる機能があったとしても、あえて等高線加工と走査線加工を別々に分け、走査線加工を速い送り速度で加工するという意義はあると思います。

 

最後になりますが、私が見てきたCAMオペレーターの中で、腕の良いオペレーターは、下図のようなCAMの加工設定の中で、同じ工具を使っていても、パスの形状や今回のような工具の使われ方によっては、エンドミル条件(S値、F値)を使い分けています。

CAMの加工設定

 

恥ずかしながら、私は現役でCAM作業をしていたときは、この使い分けをしていませんでした。

ぜひ今現役のオペレーターの方々には使っていただきたいと思います。もしよろしければ、参考にしてみてください。

 

※ 実際の加工においては、工具材種だけでなく、被削材の物性、機械剛性、工具の消耗状態、被削材のクランプ状態などの外的要因で、如何様にも状態は変化するため、実際の加工においては、自己責任のうえ、充分な確認・検証を行ったうえで、加工してください。

 

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量産体制に入った金型改修のあるべき段階的対処について

 

今回は、すでに量産体制に入った金型において、例えば故障や製品不良が起こった際に行う金型改修の後にとるべき処置について見ていきたいと思います。

 

何といっても量産体制に入っていますので、生産中の金型トラブルということになれば、事は急を要すると思いますので、まずは応急的な処置を行うかと思います。

例えば、パンチが折れたり、ダイスが割れたりといったトラブルに対する処置が考えられます。

 

また、順送プレスであれば、跳ねあがりや腰折れ、吊り上がり防止のための追加部品を取り付ける処置もあるかもしれません。

 

そういった金型は、設計上の問題であれば、生産計画のロット数が打ち終わり次第、プレス機から降ろされるタイミングなどで、再発しないよう恒久的な対策が取られると思います。

 

ここまでをまとめますと、

  1. 金型トラブルが発生→応急処置
  2. 再発防止のため→恒久処置

といった手順で、対策が取られると思います。

 

私が見てきた中で、ここまでの流れを社内の標準的なプロセスとしているメーカーは多いです。

 

しかしながらもう一段階、この先の「標準化」プロセスが必要です。

 

例えば考え方として、金型A、金型B、金型Cなど、個々の金型(製品)それぞれに対してとられる対策が応急処置恒久処置であり、発生するトラブルごとにカテゴリーを分け、複数の金型で共通的な対策を設計段階から盛り込んでいくのが「標準化」の考えです。

 

例えば、順送プレスであれば、カス上がり対策としてストリップレイアウトの外形トリムや分断トリム形状に引っ掛かりを設けるとか、吊り上がり対策で上型に、板厚や形状に応じた一定のルールで払い機構を設けるなどがあります。

 

こうした標準化は、いずれ社内の「設計規格」として文書化していくことになり、金型メーカーに発注する際の金型仕様書として使うこともできます。

 

ちなみに設計規格には、金型コストに応じた「グレード」別の標準ルールも盛り込まれることがありますが、この場合まずは、松竹梅のうち、の品質で標準化し、掛けられるコストに応じて、といったように段階的なグレートダウンを行って標準ルールを設定していく手順が望ましいと思います。

 

最後にここまでをまとめますと、

  1. 金型トラブルが発生→応急処置
  2. 再発防止のため→恒久処置
  3. 設計段階から盛り込める対策を作る→標準化

 

ぜひ、恒久処置だけで終わらず、標準化のステップまでを社内プロセスにして、強固な自社の「設計規格」を作り上げてください。

この点については、社内で金型を内製している、していないにかかわらず必要なステップかと思います。

 

参考になれば幸いです。

 

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チーム力を活かすための設計ルームのおすすめレイアウト

 

こんにちは。

金型・部品加工業専門コンサルティングの村上です。

 

今回は、金型メーカーに限らず、機械設備メーカーなども含め、設計室(設計ルーム)におすすめのレイアウトについてです。

 

この設計ルームについては、各社拝見させていただくと、あまりこれといったセオリーがなく、主に人の動線や、誰と誰が近い方が便利が良いとか、ベテランと若手の打ち合わせ頻度などを考慮して決めるなど、日々の利便性から何となく決められていることが多い印象があります。

 

そういった背景の中、私がオススメするのが、下図のような「アイランド方式」です。

アイランド方式の設計ルーム

 

このように壁側に机を並べ、設計者も壁側に向かって作業します。

また、部屋のセンターに打ち合わせ用の机を用意します。

 

この方式のメリットは次のとおりです。

  • 各設計者のディスプレイをお互いに見ることができて、進捗把握がしやすい(向かい合わせで机を配置すると、お互いにディスプレイ画面が見れない)。
  • いざ、複数設計者による打ち合わせが必要なとき、迅速にショートミーティングを行うことができる。

 

まさに、これまで個人依存になりがちだった設計作業について、複数者の知恵を出し合ったり、必要なタイミングで複数の該当者に情報を伝えることができます。

こういったタイミングで下図のように、集まって欲しい人に声をかけ、ショートミーティングを行います。

ショートミーティングの開催

 

働き方改革が叫ばれている現代社会において、設計部門に限らず、たっぷり時間をかけた重量級の会議は時代遅れと言えます。

別室に移動してたっぷり時間をかけるのではなく、さっと集まり最小限の時間で情報交換や意見収集を行うべきです。

 

ただし、金型メーカーに多いのですが、複数設計者による情報交換がほとんどなかったり、一つの設備を複数で設計することが全くないといったケースでは適さないこともあります。

ご注意ください。(ただし、お互いのディスプレイ画面は見やすくなり、進捗把握がしやすいというメリットはあります)

 

もしよろしければ、参考にしてみてください。

もちろん私も現役の設計者だったときに採用していたレイアウトです。

 

 

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金型メーカーのあるべき日程計画の方法について

 

今回は、これもコンサルティングの際、アドバイスとして取り上げることの多いテーマ、金型メーカーの日程計画のあるべき方法について見ていきたいと思います。

 

まず大前提として、①大日程計画、②中日程計画、③小日程計画の3段階に分け、それぞれを正しく機能させることが重要になります。

  1. 大日程計画(金型ごとの管理)
  2. 中日程計画(部品ごとの管理)
  3. 小日程計画(工程ごとの管理)

ポイントは、大日程から小日程計画まで、金型ごとの大きな括りから個人レベルのスケジュールまで段階的に管理していくことです。

 

では、まず大日程計画から見ていきたいと思います。

 

大日程計画のあり方

大日程計画は、下図の事例にあるように、金型ごと、納期までの日程をガントチャートなどを使って管理します。

大日程計画

(AB-12345、BC-56789などの記号+番号は、金型ごとの品番を表現しております)

 

図の例にあるように、金型ごとに設計、機械加工、組み立てなど、工程ごとに切り分けて、日程計画を立てるのが良いと思います。

 

ここでのポイントは、各工程の負荷を加味した日程計画にするかどうかの判断です。

もし負荷調整を加味した日程を立てるのであれば、例えば上図の設計日程のように、過度に重複しないよう意図的にずらすなど、負荷を調整した計画を立てることになります。

 

また、もし各工程の負荷まで考えないのであれば、金型の最終納期から各工程のリードタイムで逆算した工程納期ありきで日程計画を立てることになります。

そして、各工程の負荷は、後述する中日程計画もしくは、小日程計画で調整することになります。

 

どちらのパターンにするかは、大日程計画を作成する担当者が、どこまで現場の負荷状況を把握できるかによって決めれば良いと思います。

 

中日程計画のあり方

次に中日程計画のやり方を見ていきたいと思います。

中日程計画は、下図にあるように、大日程計画で扱った金型ごとの日程ではなく、金型を構成する部品ごとの日程計画になります。

中日程計画

 

上図の例のように、部品それぞれに工程納期を設定していくのがポイントになります。

 

こちらも大日程計画と同じように、部品ごと各工程の負荷を加味した日程計画にするか、または加味しないかの判断が分かれるところです。

 

もし負荷調整を盛り込むのであれば、工程ごとに想定しているリードタイム(標準工数)を基準として、特定の機械又は人に、負荷が集中しないよう適度に分散した日程計画を立てます。

したがって、着手日の設定を特に重視することになります。

 

逆に、負荷を考えずに中日程計画を立てるのであれば、各部品の工程納期から、材料手配やCAM、マシニング加工など各工程の想定工数から逆算した工程納期を立てていき、負荷調整は後述する小日程計画で行うことになります。

こちらは、工程ごとの完了予定日(工程納期)を重視することになります。

 

これもどちらにするかは、後述する小日程計画と、中日程計画、どちらの精度を高くするかで決めれば良いと思います。

 

小日程計画のやり方

最後は、小日程計画のやり方について見ていきます。

小日程計画は、下図のように、機械や人ごとの日程計画になります。これは「差し立て」とも呼ばれます。

小日程計画

(図は「マシニングA」の差し立て板をイメージしております)

 

私は特に、マシニングセンターやワイヤー放電加工機については、夜間の無人運転の予定を事前に予約で埋めておく、新幹線の座席予約のような「座席予約方式」を推奨しています。

これは、夜間の無人加工で仕掛けられるような長時間の加工は、昼間の隙間時間に差し込めないので、事前にきっちり隙間なく予約して決めておくべきだと考えているためです。

 

この差し立て板は、短ければ当日から三日目ぐらいまで、理想を言えば、2週間分くらいの事前スケジュールを立てられるのが望ましいです。

 

その理由として、そもそも差し立て板は、現場作業者の責任負担を軽減するためにあり、「今日これだけやれば帰宅できる」という1日の作業目安を表しています。

また、中期的スケジュールとして管理者にとってみれば、「2週間、現場でこれだけのスケジュールはやってもらいたい。もしこれで金型の納期が間に合わなければ、管理者である自分が責任を持つ。だから最低限、差し立て板どおりのノルマをこなして欲しい」という意思表示になります。

 

つまり、この差し立て板どおりの日程計画で間に合わなければ、それは現場作業者の責任ではなく、管理者の責任というわけです。

私はそのつもりで差し立て板の日程を立てていました。これなら、現場作業者の責任負担の軽減になります。

 

また現場作業者としても、2週間分のスケジュールが事前に決まっていれば、もし近々休みたい日ができたとき、残業などによる前倒し生産を行うなど、休みたい日に仕事が残らないよう自分の判断で調整することもできます。

これなら、管理者も急な作業者の欠勤で困ることが減り、また作業者も気兼ねなく休むことができ、お互いにWin-Winの関係で仕事ができます。

 

また、差し立て板で小日程計画を作らずに、出たとこ勝負、やれるとこまでやろう方式で仕事を行うと、最後残った仕事を極めて短い納期で外注依頼することになり、注文単価が高くなります。

 

逆に差し立て板による小日程計画で、事前にオーバーフローする部品がわかっていれば、多少なり余裕を持った納期で外注依頼することができ、単価交渉で対等に話をすることができます。

これにより、製造原価を抑えることができます。

 

ただし、2週間の予定の中で、急な仕事の飛びこみや、順番の繰り上げ等の予定変更は当然起こります。その際は、その都度予定をメンテナンスすることは仕方ありません。

現場作業者の方々にもその点だけは了承してもらっています。

 

 

以上、①大日程計画、②中日程計画、③小日程計画の3段階による、金型メーカーのあるべき日程計画を見てきましたが、多くの金型メーカーでは、①大日程計画と②中日程計画は機能していますが、③の小日程計画がうまく機能していない企業さんが圧倒的に多いです。

 

やはり緻密に小日程計画を立てることが難しいのだと思います。

 

この点について、もし自社だけで改善していくことが難しいということでしたら、そこは私のようなコンサルタントの活用を検討してみるのも一つの手かと思います。

 

もしよろしければ、参考にしてみてください。

 

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金型メーカー・機械加工業の管理・改善の教科書

 

設計部署や製造現場、管理部署にぜひ一冊。

経営者や部長などマネージャー職の方々から、悩める現場リーダーへのプレゼントにも最適です。

くわしくはこちらのページからどうぞ。

 

金型・部品加工業 専門コンサルティング【加工コンサル】

代表:村上 英樹(中小企業診断士、元・プレス金型技術者)

愛知県刈谷市 TEL 0566-21-2054

 

効率が上がる冶具づくりのススメ

正直台の使い方

 

こんにちは、金型・部品加工業専門コンサルティングの村上です。

 

私が金型メーカーや機械加工業で働く若手の皆さんに感じることの一つが、「冶具づくりを会得しよう」です。

 

今でこそ、多くのメーカーから冶具や小道具が市販されており、それらを使うことで、仕事の効率の個人差を軽減することができる時代になりましたが、この冶具づくりこそ、かつての加工職人が得意とする技術でした。

 

この冶具づくりは、答えのない世界で、まさにアイデア次第でいくらでも仕事の効率性は上がっていきます。

 

ただし、マシニングセンターなどを使う同じ機械加工業においても、大ロット加工を行うメーカーと、一品モノなど小ロット加工を行うメーカーでは、冶具に求めるものも変わってきます。

 

例えば、ある程度大きなロットの加工を行うメーカーでは、クランプ作業がワンタッチで済むような段取り性などが重視されますが、金型メーカーなどの一品モノ加工においては、

  • 複数の機械加工工程を集約するための冶具
  • バイスなど通常の締め付け具ではクランプできない異形ワークを掴むための冶具
  • 傾斜面に加工を行うための冶具

などが、用いられています。

 

さて話を戻しますが、こうしたアイデア勝負になる冶具づくりこそ、最近の若手加工者が苦手としている分野だと感じています。

 

ですから、何か不自由があったり、前述したような複数の機械加工を集約できるような何かアイデアがあれば、ぜひ冶具を考案し、積極的に使ってもらいたいと思います。

 

私が現役でマシニング加工を行っていたときに重宝したのが、下の写真にある正直台です。

正直台の写真

(切り屑まみれの写真しかなく、すみません・・・)

 

これを使うことで、下図のように、ワーク上面の3D形状加工のついでに、側面外周の輪郭加工を行うことができます。

正直台の使い方

 

この方法を採用してから、ずいぶんとワイヤーカット加工を減らすことができました。

 

もちろん、自社部品であれば設計上で意図的に裏からのタップを配置しておくか、他社部品を加工受託するときで、ワーク裏面にタップがないときは、捨てタップの許可をもらうなどの配慮が必要になります。

 

この正直台を使う前は、プレートによる冶具板にワークを張り付けてクランプしていましたが、タップのピッチが変わるたびに、プレートの取付穴を加工し直す必要があったり、そもそも側面のプロファイル加工ができないなどの制約がありました。

 

これはほんの一例ですが、アイデア次第で、前述した「複数の機械加工を集約する」ことができる冶具を考案することができれば、その分の段取り時間を削減することができ、製造原価を下げ、リードタイムも削減することができます。

 

これこそ、社内で評価を受けるべき改善活動の一つだと思います。

 

ぜひ、効率の上がる冶具づくりを会得しましょう。

 

 

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金型の組み立てを効率的に行う方法について

 

さて、今回は金型の組み立て作業を効率的に行う方法についてです。

 

この工程は、確認することも多く、本来効率性よりも、確実性を求められる作業になります。

したがって、早く作業する方法という表現よりも、効率的に行う方法という視点で見ていきたいと思います。

 

大まかなポイントは次のとおりです。

  1. 出来る限り手戻りを無くす
  2. 環境を整える
  3. 設計面から配慮する

 

出来る限り手戻りを無くす

これは、当たり前と言えば当たり前の話ですが、組み立てに時間のかかる人の特徴として、何度も組んだりバラしたりといった手戻り作業が多いということがあります。

 

逆に、作業が早い人は手戻りが少ないのですが、この違いは、部品ごと、ユニット(サブアセンブリ)ごとに、組む前にやるべきことをきっちり済ませているという点があります。

 

組む前にやらなければいけない作業として、手仕上げ加工や、部品寸法の確認・修正、途中まで組み上げた状態での部品間の寸法確認などがあります。

これらの作業を、組み立てはじめる前にきっちりと済ませておくことが、結果的に効率性につながります。

 

また、私はこの作業をマシニングオペレーターが、機械稼働の待ち時間などにやる多能工化の形式もおススメしています。

この途中まで組み上げたユニットごとの寸法確認は、実は上手い人とそうでない人がおりまして、その原因として、金型の図面は2次元でも3次元設計であっても、個々の部品図や完成状態の組図は作りますが、途中まで部品を組み上げたユニット状態での寸法指示図はほとんど作られません。

 

ですので、ユニット状態での寸法確認については、出来る人とそうでない人が発生してしまいます。

この点については、部品図と完成組図のCAD図から自分で寸法を拾ったりして確認することになります。

 

設計者が、各ユニット状態の図面を作り、組み立て作業をサポートしているメーカーもありますが、これはこれでリードタイムが伸びたり、コストアップになるので考えものです。

 

やはり組み立て作業者のスキルで対応するべきかと思います。

 

環境を整える

これも当たり前と言えば当たり前のことになりますが、組み立て作業は周辺環境の整備が重要になってきます。

 

ひとつの基準として、4メートル四方の作業スペース内で作業が完結できるくらい、使う道具が手元化されているかどうかということがあります。

 

もしそこまで整備されていない場合は、作業者の動線距離が必要以上に長くなっていることも考えられますので、道具の購入コストとのバランスを考慮しながら、効率性の良い作業レイアウトを考えます。

 

それと、これはプレス機の段取り替えのとき、なるべくフォークリフトを使わず金型交換時間の短縮を図る考えと同じなのですが、クレーン待ちの時間をゼロに改善するという方向性もあります。

ぜひ検討してみてください。

 

設計面から配慮する

最後に、設計面から組み立て作業時間を減らす配慮をする視点があります。

 

これは、使用するキャップボルトやノックピンのサイズを、できるだけ統一するというものです。

 

入れ子やパンチなどサイズの問題で、どうしても制限される場合は別ですが、例えばノックピンの径や長さの種類がいくつもあったりするとそれだけで、準備が大変だったり、慎重に間違わないよう確認しながら組付けるので、どうしても時間が多くかかります。

 

可能な限り締結部品のサイズを統一することで、組み立てやメンテナンス時のバラシ作業も効率的になります。

 

こうした配慮が行き届いているメーカーは、外注設計に渡す設計標準にも、きちんとその点が明記されています。

 

もしよろしければ、取り入れてみてください。

 

まとめ

かつては職人作業でじっくり取り組めた組み立て作業も、たっぷりコストをかけてやれるような事業環境ではなくなってきました。

 

とはいえ、マシニング加工やワイヤーカット加工のようにプログラムによる自動運転という作業ではないので、打てる手は限られてきます。

 

また、非常に属人的な作業でもありますので、作業者間のスキルの差は出来る限り減らしたいですよね。

 

そういった点でも、部品ごと、ユニットごと、どこに作業時間の差が生まれているのか、因数分解の視点で原因を考えると良いかもしれません。

参考になれば幸いです。

 

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マシニング加工の人的ミスのあるあると対策の考え方

不具合を起こしてショック

 

さて、今回は私のコンサルティング先で出くわす、「マシニング加工の人的ミスのあるある」と、その対策の考え方について見ていきます。

 

まずマシニング加工の人的ミスですが、ざっと挙げてみると次のようなものがあります。

  • 口頭の申し伝えの悪さによる受け手の勘違い
  • アキューセンターによる心出し作業の5ミリずらし忘れ
  • FAXで来た図面寸法のつぶれた数字を間違えて読んだ
  • 工具径補正を入れ忘れた
  • 加工するワークを取り違えた

などなど、挙げだしたらキリがありません。

 

これらの問題点について、新QC7つ道具の一つ、連関図を使って原因を分析してもらうと、途中で次のような要因が挙がってきます。

  • 慌てていた
  • 急いでいた
  • 思い込みがあった
  • 人に声をかけられて手順がとんだ
  • 電話に出たあと、戻ってきたら手順がとんだ
  • 体調が悪かった
  • むしゃくしゃしていた
  • 悩みがあった

これも挙げだしたら、本当にキリがありません。

 

さて、これらにどう対処していくかという話ですが、まずはチェックシートで、ということになります。

 

これにより、体調が悪かろうが、声を掛けられて手がいったん止まろうが、やるべき手順の目安ができます。

 

まず最低限、これは作るべきでしょう。

それと、クロスチェックも有効です。

クロスチェックとは、自分以外の別の人と一緒にチェックする手法を言います。

 

携帯ショップや銀行窓口などで見かける確認作業です。それだけ重要で絶対間違うことができないということでしょう。

 

我々製造業も同じではないでしょうか。

 

実際に、お客さんからお借りしたワークを加工したり、外国から輸入したワークで替えが効かないなど、絶対ミスができない加工現場では、段取り時に徹底したクロスチェックをルール化しているメーカーもあります。

 

それと、これは私がいつも思うことですが、もし加工する材料の値段が、1,000万円したらどうなるでしょうか。

 

私だったら、怖くてマシニングセンターのスタートボタンを押すことができなくなると思います。

それこそ、第3者にクロスチェックをお願いし、一緒に入念なチェックを行ってようやくボタンが押せるくらいだと思います。

 

おそらく、これを読んでいる誰もがそのような状態になるのではないでしょうか。

 

実は、その時点で無意識にさじ加減をしているということになります。

 

普段の仕事では、そのような恐怖を感じることなく自然に段取りをし、加工プログラムをセットしてスタートボタンを押しています。

 

1,000万円の材料ならボタンが押せず、普段の数千円から高くとも数万円の材料であれば、ためらいなく加工ができる。

これは悪い意味ではありませんが、自分の中で材料の金額によって、掛ける手間のさじ加減を無意識にしていることになります。

 

いまいち自分はミスが多くなかなか改善されないという方や、そういった部下を持つ上司の方は、もし1,000万円の材料だったらどんな手順を踏むだろうかという想定で、加工が完了するまでの手順を考えてみるのはいかがでしょうか。

 

特に、一品モノや小ロット品の加工は、試し加工の機会がなく、一発勝負の場合が多いので、本当に難しい作業だと思っています。

 

もしよろしければ、参考にしてみてください。

 

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